New Car Driving Data 2012

連載「新車総研」上ではすべてを紹介しきれなかった話題のクルマを中心に、ドライブの楽しさや、デートでの使える度など、6つの視点でニューカーを解剖していきます。

New Car Driving Data 2009

2012.01.10|New Car Driving Data 2012

スズキ スイフト スポーツ
走れば楽しさ伝わる
ホットハッチの代表格

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★★
目立ち度:★★★
インテリア洗練度:★★
デートカー度:★★★
コストパフォーマンス:★★★★
燃費:★★★★

スズキのスイフトと言えばヨーロッパを始め、中国、インド、そして日本でも大人気となったグローバルカーだ。軽自動車の専業メーカーのようなポジションに置かれがちなスズキが、“世界レベルのコンパクトカーだって作れる”ことを世界に対して証明したハッチバックモデルと言える。昨年、2世代目のモデルが登場するとヨーロッパを中心に注目度はさらにアップし、関心度の高さをあらためて証明した。そして、次なるモデルの登場が待たれていたところにデビューしたのが、このスイフトのスポーツバージョン「スイフト スポーツ」だ。ヨーロッパでは、スポーティな“ホットハッチ”は高い人気を誇っている。もともと良くできたスイフトのホットバージョンということで、20代のユーザーを中心に期待度は高まっていた。

一方、日本ではフィットやヴィッツなどのハッチバックモデルと言えば燃費優先系のグレードが人気で、走りをイメージするモデルはいまひとつ。ホットハッチの需要は残念ながらミニバン天国の日本市場では、かなりの少数派。ところが、スイフト スポーツだけは少し違っていて、人気モデルのひとつとなっている。今でも旧型モデルがたくさん走り回っているし、今度のニューモデルも関心が高い。そんな日本の状況がミニバン一辺倒ではないことに少しだけ安心しながら、走りの楽しさはどんな物なのかを理解するために新型のスイフト・スポーツを走らせてみる。

日本では走りの楽しさ=飛ばすこと、のように思われる。が、本当に良くできたクルマというのは走り出しただけで“良さ”が分かる。よく“タイヤがひと転がりするだけで善し悪しが分かる”と言う表現を使うが、スイフト スポーツはまさに良さが一発で伝わってくる。アクセルを踏み込めば、軽やかなエンジン音と共にぐいぐいと加速していく。コーナリングに突入すると今度は“まるでバターナイフでバターを削り取るように”弧を気持ちよく描いていく。ブレーキも何の不安なく気持ちよく“グッと腰を落とすように”効いてくれる。文字にすると、かなりかっ飛ばさないと、この感触は感じられないように思うだろうが、この軽快な動きは市街地でも十分に味わえるのだ。ガチガチにサスペンションを固め、タイヤを太くして“これこそスポーツ”と叫んでいるようなクルマ作りではない。誰でもが分かりやすく“いつでも楽しいクルマ”に仕上げ、おまけにとても上質な味わいも備えられているのがスイフト スポーツなのだ。この走りの味わいはホットハッチの本場、ヨーロッパでの作り込みが効いているのだろう。まさに、空から降ってくるパイロンを軽快にくぐり抜ける、あのテレビコマーシャルのようなキビキビとした走りを可能にしている。

ライバルであるMINIクーパーやアバルト500と同質のフィーリングを持っている。ただ、少し残念なのはホットハッチに必要不可欠な外観やインテリアの雰囲気作りが不足している点だ。エクステリアもインテリアもレイアウトもごくごく普通。悪くはないが、走りの楽しさを表現し切れていない。ゴルフGTIのようにグリルなどに差し色を入れたりすることもなく、ただ“分かりやすいスポーツ風”で飾るだけ。インテリアもシート形状が野暮ったかったりと雰囲気作りがちょっと残念。ま、それでも100万円台でこれだけの楽しさが買えるとなれば、まずは合格。口の悪い人は“プアマンズMINIクーパー”などとも呼ぶが、これほどの走りを見せてくれる実力があれば代用品的な扱いはスイフト スポーツにふさわしくはない。(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION

サイズ:全長3890mm×全幅1695mm×全高1510mm
ホイールベース:2430mm
車重:1050kg
エンジン:直列4気筒DOHC 1586cc
最高出力: 100kW(136ps)/6900rpm、
最大トルク:160Nm(16.3kg-m)/4400rpm
トランスミッション:6MT
10・15モード燃費:15.6km/l

価格:168万円(6MT)
問い合わせ:スズキTel0120-402-253

評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2011.12.09|New Car Driving Data 2011

ミニ・クーペ
見た目ほっこり、でも実は……
のギャップが楽しい

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★★
目立ち度:★★★★★
インテリア洗練度:★★★★
デートカー度:★★★★★
コストパフォーマンス:★★★
燃費:★★★★

一時の勢いはなくなったものの、輸入車の売れ筋人気ブランドの地位をキープする「ミニ」。そこに今度はクーペが加わった。それも、2人乗りという“贅沢”な仕様のミニ・ファミリーだ。これまでは、ベースのハッチバック、コンバーチブル、クラブマン、そしてクロスオーバーという4兄弟だったわけだから、クーペは5番目ということになる。もちろん、ミニの拡大戦略はこれで終わりではなく、クーペの屋根を取り払ったスパイダーや荷台を付けたピックアップまで計画されていると聞く。ミニの歴史上、こうしたファミリーの増殖は決して珍しくない。オールド・ミニの時代には、ワゴンもトラックもバンもあった。

では、2人乗りのクーペはあったのか? ミニ本来のコンセプトは「可能なかぎりコンパクトなボディに、いかに4人乗せるか」で成立しているわけだから、2人乗り自体が反逆行為であり、正規モデルとしてはピックアップ以外のモデルは存在していなかった。ただ一部のバックヤード・ビルダーがミニのボディを真ん中でちょん切り、トヨタIQのように寸詰まりにして2シーターとしたクルマはあったものの“キワモノ”のレベルを出ていなかった。そうなると、今回のミニ・クーペもキワモノ……?

スタイルを見るとベースモデルとまったく変わらないマスクだが、その上に載るキャビンはグッと小さめであり、天井も低い。フロントガラス(Aピラー)は13度寝かされ、そこから繋がるルーフは「ヘルメット・ルーフ」と呼ばれる個性的なデザイン。その後部には帽子の“つば”を思わせるスポイラーが付く。サイドから見たスタイルは確かにクーペっぽいが、全体とすれば卵のようにコロッとしていて、独特の可愛らしさに溢れている。当然のようにミニの愛嬌あるフロントマスクとの相性はぴったりで、ベースのミニとはひと味違った、しかし実に好ましいスタイルに仕上がっている。

そんなスタイルに満足しながら乗り込むと見慣れたインパネのデザイン、つまり中央に大きなスピードメーターを置いたレイアウトが飛び込んでくる。相変わらずいい出来だが、ルーフが低くなり、ウインドスクリーンの傾斜が強められたことによってキャビンはちょっぴり狭さを感じる。しかし、これも2人乗りのクーペであることを考えると“適度なタイト感”として捉えることができる。デートカーとすれば、彼女との距離を縮めてくれる演出をしてくれるとも言えそうだ。いかにもスポーツカー的でありながら、スパルタンにはなりすぎないキャビンは、好ましい雰囲気。おまけに2人乗りに割り切ることでリアシートのスペースは荷室となり、ハッチバックの2倍以上の広さを確保。当然だが実用性は格段に向上している。

 さて、実際に走ってみる。基本的な性能に大きな変化はない。相変わらずステアリング操作に対してクイックに反応し、軽快にスポーティに思ったままの動きをしてくれるあたりはミニの愛すべきパフォーマンスを備えている。ただし、ボディの空気抵抗が低減されたことで実は“ミニ最速”という走りを実現しているのだ。ハッチバックと比べて車高は50mm低く、Aピラーの角度は13度寝かされたことで空力性能が改善され、加速と最高速がわずかに向上している。おまけに80km/hを超えると「アクティブリアスポイラー」が自動で上昇してくるために、さらに空力特性はよくなり、最高速にいい影響を与える。こうしてみるとスタイリングだけでなく、走りの場面でもスポーツカー的な味付けを楽しむことができる。それでも、クルマを降りてフロントマスクを見るとなぜかホッとする“和み系クーペ”の佇まい。本物のスポーツ・クーペなのに汗くささなど感じさせない佇まいが、コイツの最大の魅力かも知れない。(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION

サイズ:全長3740mm×全幅1685mm×全高1380mm
ホイールベース:2465mm
車重:1170kg
エンジン:直列4気筒DOHC 1598cc
最高出力: 90kW(122ps)/6000rpm、
最大トルク:160Nm(16.3kg-m)/4250rpm
トランスミッション:AT
10・15モード燃費:20.5km/l

価格:310万円(クーパー・AT)
問い合わせ:MINIカスタマーサポートTel0120-56-5532


評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2011.11.10|New Car Driving Data 2011

BMW 1シリーズ
クラス唯一のFR。
ライバルへのアドバンスとは?

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★★
目立ち度:★★★
インテリア洗練度:★★★★
デートカー度:★★★★
コストパフォーマンス:★★★
燃費:★★★★

BMWブランドのエントリーモデルにして、強豪ひしめく欧州Cセグメントへの“BMW流回答”が1シリーズ。今回、初代が’04年にデビューしてから初めてのフルモデルチェンジを行った。少し彫りの深くなったフロントマスクも含めて、キープコンセプトのスタイル。さらにFR(後輪駆動)へのこだわりは今回も健在だ。王者、ゴルフを始め、ほとんどのライバルがFF(前輪駆動)を採用しているのだが、New1シリーズは今回も変化なし。ま、パワートレーンの共通化など、プロダクト上のいろいろな問題も絡んでくるため、安易には言えないが、それにしても独自の世界観をFRで貫いている。では、そんなこだわりのNew1シリーズにとって“アドバンテージ”は何か? 走って、実際に使ってみて答えを探りたい。

架空の話で恐縮だが目隠しをしたまま国産車に乗り、“今、運転しているクルマは何?”と車種当てクイズを自分が出されたとしたら、ちょっぴり考える時間が必要だろう。毎日のように色々なクルマに乗っているのだが、それでも即答できないほど国産車の乗り味や臭い、ハンドルの感触などは個性が希薄だからだ。対してドイツ車はと言えば、ほとんどの場合、シートに座った時点でおおよその判断がつき、走り出してしまえばすぐに答えが分かる。もちろん、フィアットやアルファのイタリア勢、フランス勢なども分かりやすい。そんな中でも特に強烈なのがBMW。シートのホールド感、ステアリングを切ったときのシャープな動き、バランスのいいコーナリング、そしてスポーティにして上品な乗り味はBMW以外の何者でもない。そして、この独特の味付けが楽しめる大きな要素がFRということなのだ。FRはパワーを伝えるタイヤとステア、つまり方向を変えるタイヤが別々であり、それぞれの役割をはたせばいい。 一方、FFは前輪でパワー伝達も方向転換も受け持つため、ゆとりが少ない。その分、上質感に欠けるフィーリングになる。ま、ゴルフ辺りになると、見事にそのネガティブな要素も克服しているのだが、それでもBMWのフィーリングはスポーティにして上質感に溢れている。

一方、ライバルFFの強みと言えば、同じボディサイズであってもFFはエンジンや駆動系などを前方に集中させるためキャビンや荷室を大きくとれるところ。FRはエンジンから長いドライブシャフトを介して後輪を回すレイアウトなので、キャビンスペースに干渉する割合がどうしても多くなる。事実、モデルチェンジ前の旧型は走りはいいがリアシートとトランクの狭さが大きな弱点だった。ところが今回の変身でこの辺の弱点を見事に解消してきている。トランクは旧型比で30lの容量増により360lを確保。奥行きや幅が拡大され使いやすくなった。またホイールベースが30mm延長されたことで、リアシートのレッグスペースは21mm延び、狭いと言う弱点を克服し、ゆとりが生まれた。 また、旧型にあったサスペンションの独特の堅さもソフトになり、パッセンジャーにとっての快適さも向上しているのだ。優れた実用性が必須条件のCセグメントで十分に戦えるパフォーマンスを披露してくれたわけだ。

そんな変化に気をよくして走り出す。もうこれはどんな速度域でも楽しくて、快適。FRレイアウトや50:50と言う理想的な前後重量配分といったBMWならではの基本パッケージは運転することの楽しさを存分に実現してくれるのだ。ステアリングは軽いのだが、しっかりとした操作感があり、「運転している!」と言う気分にどっぷりと浸かれるし、軽さからくる不安定感もない。サーキット走行も試してみたのだがアクセルの踏み加減で姿勢をコントロールできる感触もFRならではの味わい。ドライビングが好きな人、ちょっぴりウデに覚えがある人にとっては。とてもとても嬉しい存在であることは確かだ。もちろん運転に興味がなければ“どうだっていい”ことかも知れないが、FRの上質で切れのいいフィーリングは邪魔にはならない。 つまりFRであることへのこだわりはユーザーもメーカーも“BMWはドライビングカーである”と言う自尊心を保つためにあるのかも知れない。そして、そんな感覚の希薄な人にとってみればBMWのブランド力と、ゴルフ(16.4km/l)をも凌ぐ17.6km/lという燃費なんて言うポイントが魅力的に映るかも。この旧型比で10・15モード燃費25%アップというエコ性能だってCセグメントにとっては特に重要な性能だから、New1シリーズのアドバンスは結構多いのだ。(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION
サイズ:全長4335mm×全幅1765mm×全高1440mm
ホイールベース:2690mm
車重:1380kg
エンジン:直列4気筒DOHCターボ 1598cc
最高出力: 100kW(136ps)/4400~6450rpm、
最大トルク:220Nm(22.4kg-m)/1350~4300rpm
トランスミッション:8速AT
10・15モード燃費:17.6km/l

価格:308万円(116i)
問い合わせ:BMWカスタマーサポート ℡0120-55-3578


評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2011.10.07|New Car Driving Data 2011

フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレ
9年ぶりにエレガントな
佇まいが帰ってきた

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★
目立ち度:★★★★★
インテリア洗練度:★★★★
デートカー度:★★★★★
コストパフォーマンス:★★★
燃費:★★★

乗らなくても分かる。世の中には良くも悪くも、そんなクルマがいくつか存在するが、その一つがVWゴルフ。その完成度の高さはすでに折り紙付きで、もちろん、いい意味で乗らなくても十分にパフォーマンスの高さが想像できるし、決してその思いを裏切ることもない。しかし、そんなゴルフでも、しばらく我々の期待に答えられなかったものがあった。以前、ゴルフにはスポーティにしてエレガントなスタイルを獲得していた“オープンモデル”があったのだ。ところが、1979年に登場以来ずっと魅力的な存在だったカブリオレ(初代と2代目は「カブリオ」と呼ばれていた)は、2001年を最後に今年の3月までカタログから落とされていた。その間に登場したVWブランドのオープンといえばEOSやニュービートルがあったものの、そのゴルフ・カブリオレの代わりにはなり得なかった。当然といえば当然で、ゴルフ・カブリオレが築き上げてきた世界観は唯一無二のもの。そのエレガントで美しい佇まいは、どんな乗り方にもフィットする、オープンカーの定番ブランドとして認知されていた。結婚式でも葬式でもオンでもオフでも、どんなシーンにも乗っていける万能性を持ち、そのうえプレミアム感までも備わった存在は憧れでもあった。

そんな時代を知る人にとって見れば、9年ぶりの復活に大きな期待を寄せるのは当然。さらに“過去の栄光”を知らない人にとっても、注目度が高いなどという情報に触れることで“さすがゴルフ”と言う思いが強くなっていくはずだ。では、そのニューカマーはそんな多くの期待を裏切ることはないのだろうか? 久しぶりということもあり、わずかな不安を持ちながらスタイルをじっくり見る。

「オープンはソフトトップが美しい」と言う意見は根強いが、そんな言葉を証明するようにソフトトップを羽織ったスタイルはまとまりがよく、カッコいい。クローズド時のスタイリングといえば、リアトランク部分が短く、独特のスポーティ感がある。オープンとは言え、ルーフを閉めているときの割合がかなり多いことを考えると、このクローズド時の美しさは絶対必要条件になる。

走り出してしまえば、すべてがゴルフのスタンダードが貫かれている。ハッチバックモデルに比べ、多少、ボディに緩さがあるだろうと覚悟して乗ったのだが、これがなんと、まったく不満がない剛性感を持っていた。がっちりと守られている安心感と乗り心地の良さに驚かされながら、さらに開けたまま高速に乗り入れても、風の巻き込みは少なく、音楽も会話も十分に楽しめる環境だった。一方、クローズ時だが、ハッチバック並みというのは褒めすぎだが、これまた十分な静粛性を確保していた。

一般道におり、再びオープンにする。時速30km/h以下ならば走行中でも開閉が可能なのは便利な機能だ。ちょっぴり自意識過剰かも知れないが、やはり目立っている。注目度が高いことも、もちろんオープンの魅力だが、ゴルフのオープン・スタイルならちょっと胸が張れる。目立ちすぎず、しかし、きっちりと存在感を示す。この辺のバランスが絶妙でオーナーや乗員を気分よくさせてくれるのだ。ゆったりと走りながら燃費計に目をやると、15km/lオーバーとカタログ値をきっちり実現してくれた。何とも楽しく、美しく、不満のないクルマなんだろう……とすっかり満足しながらクルマを降りると、「欲しい」という気持ちがどんどん強くなる。が、プライスタグを見つめてため息をひとつ……。あ~あ、だから乗りたくなかったんだ(苦笑)。(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION
サイズ:全長4260mm×全幅1780mm×全高1430mm
ホイールベース:2575mm
車重:1470kg
エンジン:直列4気筒DOHCターボ+スーパーチャージャー 1389cc
最高出力: 118kW(160ps)/5800rpm、
最大トルク:240Nm(24.5kg-m)/1500~4500rpm
トランスミッション:7速AT
10・15モード燃費:15.4km/l

価格:399.9万円
問い合わせ:フォルクスワーゲンTel0120-993-199


評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2011.09.09|New Car Driving Data 2011

フィアット500ツインエア
最先端の環境性能を
手に入れたファッションギア

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★
目立ち度:★★★★★
インテリア洗練度:★★★★
デートカー度:★★★★★
コストパフォーマンス:★★★★
燃費:★★★★★

グッチやディーゼルとのコラボレーションや数多くのポップカラーをボディカラーに採用するなど、クルマを魅力的なファッションギアとして定着させた、フィアット500。そのおかげもあり、青山通り沿いにあるフィアットカフェのランチタイムなどもかなり盛況。本来ならオイル臭い「クルマという商品」が、このフィアット500、そしてMINIなどの販売戦略と実際の大ヒットによって別の価値を生み出してきたことは間違いない。

しかし、イメージ作りや販売戦略など、ソフト面ばかりに目を奪われがちだが、実はこのフィアット500、技術的にも最先端を快走中なのだ。少しばかり話は堅くなるが省エネルギーと地球環境の保護という、現在のクルマが解決しなければいけない二つの重要な問題に対しても技術的回答を持っているのだ。それは“ダウンサイジング”だ。ボディの小型軽量化、エンジンの小排気量化などを中心とした考え方で、「大きいことはいいことだ」という20世紀的価値観からは遠いものである。

今回、フィアット500には排気量わずか875ccの新開発2気筒エンジンが積まれ、“ツインエア”というモデル名で発売されている。従来は1.2~1.4lの4気筒エンジンを搭載するクルマに2気筒エンジンで大丈夫なのか? もちろん、そこは大丈夫。排気量が下がったパワーダウン分は、ターボチャージャーによって解決。実際に走ってみても力不足を感じることはほとんどなかった。いや、むしろトコトコトコと言った2気筒エンジン独特の振動や加速感が強烈な個性として光を増してくるのだ。実は1957年に登場したフィアットのNUOVA 500(2代目チンクエチェント)というモデルがあり、空冷直列2気筒OHVエンジンを積んでいたことがある。この辺の歴史的背景を知っているとちょっぴりノスタルジックな感傷にさえ捕らわれるのだが……、コンセプト自体は「あ、この方法があったのか!」と感心させられるもの。「インターナショナル エンジン オブ ザ イヤー」では4つの賞を受賞するというタイトルまで付いている。ちなみに、この小排気量エンジンとターボとの組み合わせによって低燃費と高出力の両立を狙うシステムは、フォルクスワーゲンもポロやゴルフで推進している方法だ。また国産勢では現在、日産やダイハツなども気筒数を減らす方法を取っている。

さて、ツインエアエンジンは85馬力、最大トルク14.8kgmという従来の1.4lモデルに匹敵する性能を得た上で5速ATとアイドリングストップ、さらに油圧式の吸気バルブ制御システムなど最新技術で10・15モード燃費は21.8km/lを達成している。実走テストでは都内の市街地だけを100㎞ほど走り13.7km/l。郊外の走行では22.1km/lとカタログ燃費を超えたのだ。ただ、この数値はエコモードで走った場合。実はこのツインエア、エコモードと一般モードを選べるのだが、その際に馬力とトルクが変化する。85馬力に対しエコモードでは77馬力、最大トルク10.2kgmとなる。そうしたわずかな制約はあるものの、ファッショナブルで環境性能も抜群となればコンパクトカーとして怖いものなし。ヒットの理由も分かる。

たぶん、フィアットではエンジンが小さくなってゆとりのできたエンジンルームにモーターを押し込んで、今度はハイブリッドシステムをそこに押し込もうと考えているかもしれない。これからも、ちょっと楽しみな展開が待っていそうな、イタリアンコンパクトだ。(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION
サイズ:全長3545mm×全幅1625mm×全高1515mm
ホイールベース:2300mm
車重:1010kg
エンジン:直列2気筒SOHC 875cc
最高出力: 63kW(85ps)/5500rpm
最大トルク:145Nm(14.8kg-m)/1900rpm
トランスミッション:ATモード付き5速シーケンシャル
10・15モード燃費:21.5km/l

価格:215万円(ツインエア ポップ)
問い合わせ:チャオフィアット ℡l0120-404-053


評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2011.08.10|New Car Driving Data 2011

ホンダ・フィット・シャトル ハイブリッド
ベストセラーモデルに
トッピングされた大きな魅力

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★
目立ち度:★★
インテリア洗練度:★★★
デートカー度:★★★
コストパフォーマンス:★★★★★
燃費:★★★★★

「ハイブリッドというだけで選ばれる時代ではない」。こんなフレーズを引っ提げて登場してきたのがホンダ・フィット・シャトルだ。ベースとなったのは、もちろんクラストップの人気を誇る「ホンダ・フィット」。このクルマ自体、とてもよくできていて、ライバルの日産・マーチやトヨタ・ヴィッツと言う強烈なライバルが後出しジャンケンで登場してきてもなおベストセールスを続けている。コンパクトな5ドアハッチバックとしてのユーティリティは“これ以上はない”と言えるほど優れていて、本当に使いやすい。さらにシリーズの人気を支えるハイブリッドモデルもラインナップしているわけで強烈な商品構成となっている。

そんな一分の隙もないほどのフィットが、ハイブリッド以外の魅力として主張したのは“さらなる多用途性”だ。実現のために“より広い荷室&ハイルーフ”と言う機能を追加。外見上は商用車風のスタイリングを採り、「フィット・シャトル」と言うネーミングで積載物のためのクルマであることをイメージさせてデビューしたわけだ。それにしてもリアシートを倒すことで奥行き1.8mを超える長くフラットなフロアを確保したことは凄い。この機能を使えば自転車まで積めるといったアイデアには脱帽するしかない。これ以外にも積むための数々のアイデアはホンダならではの仕掛けとして評価できる。そのためか、あっと言う間に注文が入り、すでにフィットに続いて上位にランクされている。

さて、高い実用性を包み込むデザインだが、決してスタイリッシュとはいえないだろう。フィットのスポーティ感あるデザインを元にしているものの、やはり大きなカーゴ部分が後付けされた感は否めない。ホンダのことだから、もう少しスタイリッシュにこなすかと思ったが、どうしても商用車的な見え方が強くなってしまっているし、安っぽさも少し気になってしまう。ツールとして割り切れば単なるカーゴバンとしての見せ方でもいいかもしれないが、街角に置かれたときのシーンがあまりイメージしづらい。この辺はもう少し“ホンダらしさ”と言うか、都会的な見せ方を重視してほしかった。

実際に走らせてみると、これが実に乗り心地がよく快適にキビキビ走る。静粛性もかなり高く、コンパクトカーとしては平均を優に超えている。まあ、このクラスではマツダ・デミオの乗り心地と静粛性が図抜けているのだが、それにも迫る感じでかなり快適な走行性を披露してくれる。ただし、高速道路ではちょっぴり突き上げ感が気になってしまった。最も関心のある燃費については、現段階でロングドライブテストを済ませていないため、明確な実走行燃費を計測できていない。すでにコンパクトカーのカタログ燃費が30km/l前後となり、実燃費でも20km/lを越えるのは当たり前。その点では常にリードしてきたフィットをベースに生まれてきたフィット・シャトル、特にハイブリッドモデルの経済性はあまり心配しなくてもいいように思う。もちろん近々、コンパクトカーの燃費比較はやってみたい。

フィットよりも大幅に拡大されたラゲッジスペースと実用性の高さ、使い勝手のよさ、そして静粛性や走りの安定性など、自慢できるポイントはさらに増えた。ハイブリッドだけでは勝負できないと言い、勝負に出たフィット・シャトルの作戦、ひとまず成功か。(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION
サイズ:全長4410mm×全幅1695mm×全高1540mm
ホイールベース:2500mm
車重:1200kg
エンジン:直列4気筒SOHC 1339cc
最高出力: 65kW(88ps)/5800rpm、
最大トルク:121Nm(12.3kg-m)/4500rpm
モーター:交流同期電動機
最高出力: 10kW(14ps)/1500rpm
最大トルク:78Nm(8.0kg-m)/1000rpm
トランスミッション:CVT
10・15モード燃費:30.0km/l

価格:185万円(ハイブリッド)
*問い合わせ:ホンダ℡0120-112-010


評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2011.07.08|New Car Driving Data 2011

トヨタ プリウスα
みんなが待っていた!
積めて乗れるスーパーなプリウス

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★
目立ち度:★★
インテリア洗練度:★★★
デートカー度:★★★
コストパフォーマンス:★★★★
燃費:★★★★★

大震災の影響で大きく落ち込んだ新車登録台数。しかし徐々に生産体制の復旧が進み、各メーカーのニューモデル事情も好転してきた。そんな中で登場してきたプリウスαは5月末現在で受注4万台を突破し、その後も勢いが衰えていない。ところが今ひとつさえないトヨタの表情。その理由は、注文集中による納車遅れだ。復旧したとは言え、まだ完全復旧までは半年あまりもかかる予定。そのために、今すぐに注文しても「2012年の4月以降の納車となる」ことは確実だが……“それでもみんな待つ”という人気ぶりだ。

プリウスαの人気の理由だが、やはり“7人乗車”と“ワゴン並の積載量”を可能にしたことだろう。車種は2タイプ。注目の3列7人乗りモデルと、ノーマルのプリウスを大幅に凌ぐ荷室を持った2列5人乗車モデルの2タイプだ。気になる燃費はどちらも31km/l。実走燃費テストはまだ行っていないが20km/l前後はキープしてくれると予想される。プリウスよりもボディはひと回り大きく、車重も重くなってのカタログ値は十分に評価できる。注目の7人乗り仕様は、3列目にも十分に大人が2名座れるスペースがある。これはプリウスが使っているニッケル水素の代わりに小型だが高価なリチウムイオンバッテリーを運転席と助手席の間に配置する工夫で3列シートを実現したからだ。7人乗りの価格は、300万円からとなる。一方の5人乗り乗車ワゴンタイプだが、実は7人乗り同様に人気がある。ワゴンとしての使い勝手の良さも当然あるだろうが、ノーマルのプリウスと同じニッケル水素をそのまま使うため、価格も230万円台からと比較的リーズナブルに設定。こちらも人気のポイントかも知れない。

デザイン面では、違いはほとんどない。ノーマルプリウスのシャープなスタイルからすれば荷室や3列目を確保したために全高では85mmも高くなり、当然、ボディ後半は厚ぼったくなってズングリ見えるのだが、それも仕方がないという具合だ。乗り心地はソフト設定。広い荷室とキャビンを確保するため、ホイールベースが延長され、同時にノーマルプリウスが“ちょっぴり硬い”印象だったサスペンションの味付けが随分とマイルドになったことで乗り心地は良くなったわけだ。強いて言えば、段差の乗り越えや路面がザラついた場所では多少ショックを感じるが、相対的にはソフトな仕上がり。最も感心したのは静粛性で、こちらはプレミアムなサルーン並みと言ってもいいかもしれない。乗れて積めるスーパーなプリウス。一日も早く、正常納車に戻ってくれることを祈る。(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION
サイズ:全長4615mm×全幅1775mm×全高1575mm
ホイールベース:2780mm
車重:1480kg
エンジン:直列4気筒DOHC 1797cc
最高出力: 73kW(99ps)/5200rpm、
最大トルク:142Nm(14.5kg-m)/4000rpm
モーター:交流同期電動機
最高出力: 60kW(82ps)
最大トルク:207Nm(21.1kg-m)
トランスミッション:CVT
10・15モード燃費:31.0km/l

価格:300万円(7人乗り)
問い合わせ:トヨタ自動車 ℡0800-700-7700


評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2011.06.10|New Car Driving Data 2011

レクサス CT200h
スポーツカーの軽快感を
躊躇なく味わえる
エコスポーツ

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★★
目立ち度:★★★★
インテリア洗練度:★★★
デートカー度:★★★★★
コストパフォーマンス:★★★
燃費:★★★★★

世界でのお披露目は、昨年9月のパリサロン。“トヨタではなくレクサス”にこだわった演出でワールドデビューを果たしたハイブリッド・スポーツ、CT200hは注目を集めた。本来、環境性能とは最も遠いところにあると思われていたスポーツカーを、トヨタお得意のハイブリッド・テクノロジーで仕上げることによって“同居”させてしまったのだ。これでスポーツカー乗りは“反環境の烙印”から解放されることになった。そう、言い訳のできるスポーツカーの完成に世界中の車好きが喝采した……というのは少々オーバーだが大歓迎で迎えられたことは確実だ。この時点で、CT200hと同じ、エクスキューズが効く車でリーズナブルな存在と言えばホンダのCR-Zだけ。こちらも実に楽しいスポーツカーで大満足なのだが、残念なことにコンパクトなクーペスタイルで、実用性はあまり高くない。その点、CT200hはゴルフクラスの全長4.3m級のコンパクトな5ドアハッチバックであり、大人4人がゆったり乗れ、荷物も積めるという実用性ではトップレベルにある。おまけにカジュアルな雰囲気でありながら、プレミアムブランドならではの高い質感を備えている。ちょっぴり高いけど悪くない。

実際に走ってみるとさらに、その思いが加速する。しつらえの良さそうなシートに座り、エンジンというかスターターボタンをプッシュするとシステムが立ち上がる。この辺はベースとなったプリウス同様の演出。しかし、スポーツカーとしての素顔を見せるのはセンターコンソールに備えられた「ドライブモードセレクトスイッチ」をスポーツモードにセットした瞬間だ。メーターパネルが青から赤へ、備え付けられたパワーメーターがタコメーターへと変わる。この瞬間、モーターの駆動電圧は500Vから最大650Vに上昇し、性格が一変! アクセルペダルやステアリングホイールの操作に対する反応も切れ味を増し、絶妙なサスペンションのロール感を味わいながら走りを存分に楽しめる。「これが34.0km/lを誇るエコカーなのか」と疑いたくなるほどのスポーツ性能を見せてくれる。もちろん、このままの状態で走っていたのでは、この燃費性能を叩き出すのは無理。スポーツカーとしてのフィールドを楽しんだ後はスイッチをECOに。すると「ハイブリッドですから」と言い訳がきっちりと効く燃費を叩き出してくれる。実際に往復300kmのロングドライブで叩き出した実走燃費は約21km/l。ガソリン代は140円/l換算で約2000円! レギュラーガソリン仕様というのも高ポイント。おまけにシートの出来が良く、ロングドライブでも疲労感は最小。色々と言い訳の効く、ホットハッチだ。(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION
サイズ:全長4320mm×全幅1765mm×全高1450mm
ホイールベース:2600mm
車重:1380kg
エンジン:直列4気筒DOHC 1797cc
最高出力: 73kW(99ps)/5200rpm、
最大トルク:142Nm(14.5kg-m)/4000rpm
モーター:交流同期電動機
最高出力: 60kW(82ps)
最大トルク:207Nm(21.1kg-m)
トランスミッション:CVT
10・15モード燃費:34.0km/l

価格:355万円(ノーマル)
問い合わせ:レクサスインフォメーションデスク Tel0800-500-5577


評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2011.05.10|New Car Driving Data 2011

アウディA1
小さなクルマの
高機能、高付加価値を
徹底的に追及

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★
目立ち度:★★★★★
インテリア洗練度:★★★★
デートカー度:★★★★★
コストパフォーマンス:★★★
燃費:★★★★

アウディが都市部のユーザーをメインターゲットとして開発し、“ダウンサイジング志向”の象徴的モデルとして投入したA1。アウディブランドのエントリーモデルとしてデビューしたことになる。そのA1、コンパクトカーとは言え、クオリティの高さはプレミアムブランドのアウディならではの味付けが全身に散りばめられているのが特徴的。最も際立つのはコンパクトな3ドアボディながら、一見しただけで質感の高さが伝わってくる躍動感あるデザイン。強烈な印象を残すのは、フロントのAピラーから弧を描きながらCピラーまで一気にルーフラインが走るデザイン――まさに“凄い”のひと言だ。コンパクトハッチでありながらも抜群のスポーティ感を演出できている。最大のライバルであるMINIが過去にあったデザインを現代風に解釈して“ネオレトロ”と呼ばれているなら、A1は“新世代デザイン”の筆頭に来るだろう。正面はアウディのアイコンとなっている大きなフロントグリルを採用しているが、そのデザインはこの小さなフロントマスクにもジャストフィット。ヘッドライトとの絶妙なバランスもあり、しっかりと“アウディしている”のだ。そして最も目を引くサイドのアーチ、そしてTTクーペのデザインにも通じるコンビネーションランプを与えたリアスタイル。そのバランスの良さと新しさ、そしてデザインの上質さにおいてはシトロエンのDS3と共に“新しいコンパクト”の象徴となりそうだ。

さて、その素敵なデザインに包まれたインテリアだが、“ちょっと天井が低いか…”という意見もあるものの、その質感と仕上がりの良さはかなり満足度が高い。別に飾り立てたり、レザーをふんだんに使ったりという手法ではないが、プラスチックの材質感も落ち着いているし、隅々まで緻密な組み合わせが行われているために見た目も手触りも高級に感じる。また、エアの吹き出し口など、インテリア各部には航空機のデザインテイストが見られ、操縦を楽しむコクピット的な雰囲気も溢れている。効率を追求する日本車との方向性がこの辺にもはっきりと現れる。もちろん装備もアウディらしく充実。センターには標準装備となるナビも機能的に配され、使い勝手も悪くない。

そんな適度なスポーティ感を作り上げているインテリアで楽しむ走りだが、これまた上質で楽しい。そのレベルの高さは“お金のかけ方が違う”と分かっていても“どうして国産コンパクトにこの味が出せないのか”とジェラシーさえ感じてしまうほどだ。車体の基本を同じくするフォルクスワーゲン・ポロも相当に評価が高いのだが、それよりもさらに上質。つまり、圧倒的とも言えるクオリティの高さを誇っているのだ。

ステアリングを切ってコーナーをクリアするたびに、アクセルを踏み込むたびに楽しさというか、気持ちよさというか、極端かも知れないが五感を刺激する気持ちよさが沸き上がる。「スタイル優先で荷室は少し狭く、天井も低い」という一部の評価もこれだけの完成度を見せつけられると「気にならないよ!」と言いきれてしまえるほどだ。環境性能――燃費は都内都市部の移動で11km/l前後、高速では18km/l、トータルで16km/lをクリアしてくれた。ごく普通の走行モードにおいて、加速していく過程でどんどん高いギアへとシフトしていくためエンジン回転数は1千回転少々をキープしてくれる。また、環境性能の大切なエンジンのスタート&ストップシステムも、多少再始動時にタイムラグを感じるものの、不快というレベルではない。

トータルで見れば“毎日、走り出すことが楽しくなる”と断言できるA1はダウンサイジングへの抵抗感を完全に払拭してくれるプレミアムコンパクトの筆頭にある。同じく代表格のMINI最大のライバルが登場したことで、このクラスはますます楽しくなったわけだ。

SPECIFICATION
サイズ:全長3970mm ×全幅1740mm×全高1440mm
ホイールベース:2465mm
車重:1190kg
エンジン:直列4気筒DOHCターボ 1389cc
最高出力: 90kW(122ps)/5000rpm、
最大トルク:200Nm(20.4kg-m)/1500~4000rpm
トランスミッション:7速AT
10・15モード燃費:19.4km/l

価格:289万円(ベースグレード)
*問い合わせ:アウディジャパンTel 0120-598-106

評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2011.04.09|New Car Driving Data 2011

日産リーフ
すべてが新鮮で刺激的!
クルマとして最高だからこそ
急ぎたい必須条件とは

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★
目立ち度:★★★★
インテリア洗練度:★★★
デートカー度:★★★
コストパフォーマンス:★★★
燃費:★★★★★

走り出した瞬間に「静かで速く、強烈な加速感と抜群の安定性」を感じることができる。それが日産からデビューし話題になっている電気自動車(EV)専用車「リーフ」のファースト・インプレッションだ。三菱のi-MiEVに次ぐ量販EVであり、2月10日からレンタルも可能となったため、市街地ではかなりの頻度で見かけるようになった。デザインも機能も完全にEV専用車として仕上がられているため、ガソリン車に慣れた我々にとって実に新鮮な感覚のクルマとなっている。

まず、パソコンのような起動ボタンをプッシュすると“スタートアップサウンド”と呼ばれる起動サウンドが流れ、スタンバイ完了。ダイヤル型のセレクトレバーをDレンジに合わせアクセル踏むと、ちょうど新幹線の加速時に似た感覚で加速していく。“まるで電車!”という感覚だが、確実に山手線よりも快適で静か。そして加速性も強烈。たとえとして日産のプレミアムサルーン・フーガハイブリッドの速さと同等、と言われる強烈で静かな加速性能で、交通の流れを簡単にリードできるのだ。おまけにリチウムイオンバッテリーなどの重量物をシート下や床下の低い部分に搭載したことで重心が下がり、コーナリングもスポーツカーのように安定。まるで“4ドア版フェアレディZ”のよう……とは言いすぎかもしれないが、スポーティ感は満点。走り出して30分も走ると「EVってこんなに楽しんだ」という発見がある。

が、ここで“電力残量”と“走行可能距離”をチェックしてちょっと不安になる。高速道路でのハイペースやコーナリングを楽しみながらの走りがたたり、実際には20kmほどしか走っていないのだが、計器上はなんとすでに40kmほど走行したのと同等の電力消費。通常1lで10km走れるガソリン車でも、ちょっとやる気を見せたら5kmしか走れないという理屈はEVも同じだ。ところが問題はその先にもあった。実はリーフ、通信ユニットTCUを搭載し、スマートホンやPCからバッテリー状態のチェック、リモート充電、そしてエアコンの設定などを遠隔操作で行うことができる。これが嬉しくて、すぐに試して乗車する前にエアコンをスタートさせていたこともあり、暖房のほうにかなり電力を使ってしまっていたのだ。さらに試乗当日は外気温5度だったので24度に設定。EVにとって、高速道路や渋滞と同様に冬場の暖房は“やばくなったらエアコンを切れ!”と言われるぐらい電力を消費する。これも走行可能距離を短くしてしまった一因だ

カタログではリーフの満充電時の走行可能距離は200km。ガソリン車同様にカタログ値の70%走れば上等、と考えると140kmぐらいは走れる計算だ。深夜電力(9.17円/kWh)利用で満充電には220円(レギュラーガソリンなら1.47lの価格)ほどの電気代が必要だ。ガソリン車なら1.47lで140km走行できるわけだから、燃費は約95.2km/l。実際には120km走行地点で“残量警告”が点滅。走行可能距離の残り6kmのところでギリギリ充電ポイントに到着して事なきを得た。テスト時の総走行距離は121km+6km(残量)で計算すると燃費は86.4km/l。ま、これでも相当なものだが、実は充電ポイントにはレッカー移動された1台の電欠車両と、3台ほどの充電待ち車両が並んでいた。「警告灯が点灯したら、あっという間に電欠になってしまった」という利用者もいた。以前、三菱のi-MiEVに乗ったときは警告灯が点灯してから、かなり粘ってくれたのだが、リーフはあっという間。この辺は改良ポイントか。

さらにEV普及の障害のひとつが充電ポイント。実際には、試験的に行っているコンビニやガソリンスタンド、空港や大規模ショッピングセンター、駐車場、ディーラーなど良く探すと全国には1千カ所以上のポイント(急速は170カ所ほど)がある。しかし、その告知や掲示も積極的に行われているとは言えない……。リーフの価格は376万4250円、来年度分の補助金額は現時点でまだ不明。必ずやってくるEV時代のため、クルマよりインフラ整備と行政の対応策作りが急務だ。もちろん、今回の震災のような場面でも“ガソリン不足”には対応できるが、一方で節電によって充電が出来なければ役に立たないことも明確になった。それでもやってくるEV時代に向け、一刻も早くインフラの整備を急ぎ、ガソリン車との共存を加速させるべきだと思うのだ。(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION
サイズ:全長4445mm×全幅1770mm×全高1545mm
ホイールベース:2700mm
車重:1520kg
原動機:モーター
最高出力: 80kW(109ps)
最大トルク:280Nm(28.6kg-m)
トランスミッション:なし
JC08モード燃費:200km/満充電

価格:376万4250円(X) *2011年度の補助金上限額はまだ決定していません。(10年度は上限78万円)
*問い合わせ:日産自動車 ℡0120-315-232

評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2011.02.22|New Car Driving Data 2011

MINIクロスオーバー
ミニ・ファミリーにしてミニではない!
ゆとりを手に入れた新感覚ハッチ

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★
目立ち度:★★★★
インテリア洗練度:★★★★★
デートカー度:★★★★★
コストパフォーマンス:★★★
燃費:★★★★

輸入車の人気ブランド、ミニにまた新しい仲間が加わった。今までにあったハッチバック、コンバーチブル、クラブマンに続く、4番目のBMWミニとして上陸してきたのがこの「クロスオーバー」だが、ルックスを見れば一瞬にして「何か違う」と気付くはずだ。街で見慣れたミニは、愛くるしい丸目のフロントフェイスとコロッとした3ドアハッチバックのスタイルが特徴のはず。ところがクロスオーバーは明らかにボディが大きく、ミニの歴史上には存在していなかった4ドアであり、フロントフェイスも“ミニっぽくはあるがちょっと大人びている”のだ。ボディサイズを見ると全長4105mm、全幅1790mmであり、なんとミニと名乗りながら、3ナンバーサイズどころか全幅は1.8mの大台に届く勢いだ。ここまで来ると「アウトサイド・スモール、インサイド・ビゲスト」という、歴代ミニが守り続けてきた最大の存在価値はなくなったということになるだろう。さらに全高は1550mmとこれまでのミニのなかで最も高いクラブマンよりも110mmも高い。要するに“もはやミニではない”のかもと思ってしまう。

この車、実はヨーロッパでは「カントリーマン」という、クラシックミニのワゴンモデルに与えられていた名前だが、日本では残念ながらクロスオーバーという面白味に欠けるネーミングになっているのは少しがっかり。ところが走り出してみると3ドアのミニとはひと味違った、新しい走りの感触と使い勝手の良さを強烈に主張してくる。キビキビ感においては小さなミニには負けるものの、BMWが仕上げた独得のキレの良さがあって気持ちのいいステアリングフィールを示す。乗り心地だって申し分ないほどしなやかで長距離も疲れは最小であり、ゆったりとしている。もちろんボディも大きくなっているために室内の天井も高く、居住性は格段に高くなっている。大人4人分のシートは独立していて、十分なくつろぎスペースと呼んでいいだろうし、4ドアとなっているため乗降性は格段にいい。おまけにインテリアのデザインはミニ・イメージを踏襲しながらも、実に上質な仕上がりとなっていてセンスの良さを感じる。

今回のミニ・クロスオーバーには、ワン、クーパー、クーパーSの他にクーパーS ALL4という4WDモデルもある。ここまで来るとやはり、もう「ミニではない」かもしれないのだが……しかし考えてみれば、それでもオリジナルが持っている“楽しさ”を同様に表現できているならこのニューカマーはちゃんとミニに見えてくるはず……。(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION
サイズ:全長4105mm×全幅1790mm×全高1550mm
ホイールベース:2595mm
車重:1320kg
エンジン:直列4気筒DOHC 1598cc
最高出力: 72kW(98ps)/6000rpm、
最大トルク:153Nm(15.5kg-m)/3000rpm
トランスミッション:6速MT
10・15モード燃費:19.2km/l

価格:265万円(ワン・MT)
問い合わせ:MINIカスタマーサポートTel0120-56-5532

評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2011.02.10|New Car Driving Data 2011

ホンダ・フィット・ハイブリッド
フィットの使いやすさにハイブリッドが加われば敵なし!

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★
目立ち度:★★★
インテリア洗練度:★★★
デートカー度:★★★
コストパフォーマンス:★★★★★
燃費:★★★★★

国内新車販売で、ついに首位にたったフィット(2011年2月現在)。その人気を支えるのがラインナップに追加されたハイブリッドモデルだ。実はホンダの超優良児、フィットは昨年末のマイナーチェンジによって、各モデルの細部を見直し魅力をより高め、ガソリンモデルのテコ入れを図った。その仕上げとして最終兵器のハイブリッドモデルを追加投入したのだ。外観はガソリン車とほぼ同じだが中身はインサイトのハイブリッドシステムを移植。さらに空気抵抗を減らす工夫などを徹底して行った結果、燃費はインサイト同様に30km/lを実現した。そして何よりも魅力的なのは159万円と言う、国産ハイブリッド最安の価格設定を実現したことだ。

首位を堅持してきたプリウスがエコカー補助金の終了に伴い、フィットにその座を奪われたという形なのだが、フィット自体、もともとの素質がよかったのだ。コンパクトなボディに使いやすいアイデアが満載され、非力と思われがちな走りもキビキビとしていてスポーティさを失っていない。おまけにホンダらしく"都会的で鮮度が維持するデザイン"……などとトータルで見るとかなりレベルの高いコンパクトハッチとして仕上がっているのだ。正直に言って先日、デビューしたマーチは質感の面でフィットには敵わない。スズキのスイフトは上質だが残念ながらブランド力が弱いし、ちょっぴり割高。そんな状況の中でいよいよ最大のライバルトヨタ・ヴィッツがフルモデルチェンジを迎えて登場するわけだが、フィットも黙ってその登場を待つだけではなかった。

従来から好評だったインサイトを凌ぐ居住性や高い実用性があるうえに、フルオートエアコンやクルーズコントロールも標準装備と充実し、格安ハイブリッドとなったわけだ。同クラスの他社のライバルよりは当然割高だがこれだけの装備とハイブリッドということを考えれば“これぐらい高くて当然”と思う。インサイトの販売がさらに苦しくなるのでは、などと心配されながらもフィット・ハイブリッドは堅調に推移している。実際に走ってみても燃費は22.6km/lを達成した。ハイブリッドらしい、ハイレベルな実走燃費だった。その直後にテストした日産マーチの主力グレード、123万円の12Xが車載の燃費計で19.6km/lを記録。同一条件での比較ではないから厳密なデータとは言えないがマーチの燃費は以前から“相当に良いよ”と言われていただけにちょっと驚きだった。さらにデビューしたばかりのトヨタ・ヴィッツの完成度は相変わらずの高さ。ユーザーにとっては有り難い話だが、熾烈なコンパクトハッチの魅了度アップの戦いは終わらない。(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION
サイズ:全長3900mm全幅×1695mm全高×1525mm
ホイールベース:2500mm
車重:1130kg
エンジン:直列4気筒OHC 1339cc
最高出力: 65kW(88ps)/5800rpm、
最大トルク:121Nm(12.3kg-m)/4500rpm
+ モーター:薄型DCブラシレスモーター
最高出力: 10kW(14ps)/1500rpm
最大トルク:78Nm(8.0kg-m)/1000rpm
トランスミッション:CVT
10・15モード燃費:30.0km/l

価格:159万円
※問い合わせ:ホンダお客様相談センター ℡0120-112-010

評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2011.01.08|New Car Driving Data 2011

日産エクストレイル20GT
環境にもお財布にも優しいクリーンディーゼルモデルが身近に!

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★
目立ち度:★★★
インテリア洗練度:★★★
デートカー度:★★★
コストパフォーマンス:★★★★
燃費:★★★★

ここのところ、すっかり悪者になっていたディーゼルエンジン。ところがヨーロッパに行きタクシーや一般車両に乗ると、ディーゼルエンジン特有の振動やエンジン音を経験することが驚くほど多い。実はディーゼルエンジンはガソリンエンジンよりも燃焼効率が高く、燃費や環境にも良いと言うことで、ヨーロッパでのディーゼル乗用車普及率は50%を越えている。さらに、これまで気になっていたディーゼル特有のエンジンノイズやバイブレーションもうまく遮断されており、気にならないレベルにまで来ているのだ。産油国の違いによる軽油の質の問題などもあるが、ディーゼルを“悪者”として遠ざけてきた日本とは違った進化をヨーロッパでは遂げていることになる。あのルマン24時間耐久レースでもディーゼルエンジンが優勝する時代なのだから。

さて、そんな状況の中でデビュー3年目にして日産エクストレイルに加わったモデルが、オートマチックのディーゼル。実をいうと今までもエクストレイルにはディーゼルモデルがあったのだけれど、それはマニュアルモデルのみ。一般的な普及モデルとは言い難かった訳だったが、ようやくオートマチックの導入で注目度が上がった。もちろん環境型エンジンとしても、日本の「ポスト新長期」排出ガス規制に世界で初めて適合したディーゼルとして話題になった。当然のようにガソリン車の補助金が終了した現在も“クリーンディーゼル補助金(平成22年度分)”が適用になるなど優位性もクローズアップされている。

そこで気になる騒音や走りの味だが、室内ではあのディーゼル特有の異音はやはり聞こえてくる。“気にならない”というレベルではないが、かといって“うるさい”というレベルでもない。早朝の住宅街ではガソリンよりわずかに音が耳に付くと言う感じだ。正直に言って“ガラガラ”ではないが“カラカラ”と言う感じ。だが一旦走り出すとネガティブな印象は消える。6速ATはスムーズでエンジンとの相性もいい。ディーゼルエンジンにしては“ちょっとトルク感が薄いな”というエクストレイルのエンジンだがアクセルをグンと踏み込むと軽々と3000回転以上まで吹け上がるのだ。これにオートマチックのスムーズな変速が加わることで“モタモタした感じ”を受けることなく市街地でも高速でも快適に走ることができた。このフィーリングがあれば、ガソリンモデルとの差を感じることなく、走ることができるだろう。燃費についても市街地や高速道理などごくごく普通に走ったところで13.9km/lという結果。カタログ値では14.2km/lなので、なんとカタログ値達成率97%を越えていることになるから合格レベルどころか大満足だ。現在、レギュラーガソリンと軽油との価格差は1lあたりで20円ほど安く、お得感はある。おまけにガソリンを生成する際には同量の軽油が必ずできるのだが、日本では使われずに周辺諸外国へ格安で輸出されていることを考えれば……。環境にも良く、走りでも問題がなくなったクリーンディーゼルを今使わない手はない。(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION
サイズ:全長4635mm全幅×1790mm全高×1700mm
ホイールベース:2630mm
車重:1690kg
エンジン:直列4気筒DOHC 1995cc
最高出力: 127kW(173ps)/3750rpm、
最大トルク:360Nm(36.7kg-m)/2000rpm
トランスミッション:6速AT
10・15モード燃費:14.2km/l

価格:313.95万円
*問い合わせ:日産自動車 ℡0120-315-232


評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2010.12.02|New Car Driving Data 2010

ルノー カングービボップ
いつも空と一緒。ミニバンなのに
“オープンカー”を自認するフレンチワゴン

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★
目立ち度:★★★★★
インテリア洗練度:★★★★
デートカー度:★★★★
コストパフォーマンス:★★★★
燃費:★★★

コンパクトなミニバンが数多くある日本。その中に入っても決して負けなかった独得のワゴンスタイルと“遊びの空間”というコンセプトで人気を得ていた、ルノー・カングー。新型となった今でも、独自の世界観が人気を集めている。そして、そのカングーをベースにデザインされたのがビボップだ。しかし、このビボップは単に標準ボディをデコレートしただけの物ではなく、まったく新しく作り上げたモデルと言っていいだろう。リアのスライドドアを廃し、全長とホイールベースを短くしてショートボディバージョンとし……“3ドアカングー”を作り上げてしまったのだ。ボディサイズは5ドアモデルと比べると、全長が345mm、ホイールベースは390mmも短縮され、同時に車重も50kgほど軽い。これが結構な軽快感を生み、キビキビとスポーティ感ある走りを実現している。さらにホイールベースの短縮によって小回り性能が格段に上がり、Uターンや縦列駐車も本当に楽にこなせる。

また、カングーの自慢だった広々とした荷室はかなり犠牲になっているが、その分、開閉式グラスルーフやテールゲート・グラスなどを装備し、後ろのシートに座る人は、まさに屋根なし2階建ての“はとバス”にも負けないほどのオープンエアな開放感をたっぷりと楽しむことができる。さらにフロントシートの頭上にもグラスルーフが装備され、車内高もたっぷりと確保されているためにまったく窮屈感を感じない。ただし、狭くなった荷室をカバーするためにはどうしてもリアシートを折り畳まなければいけない。つまり実用最優先ではなく、“乗っている人の楽しさ”を発散させながら走ったり、パーキングスペースに佇んだりするクルマ。これって実は日本車の最大のウイークポイントなのだが、カングービボップは“荷物なんて少しぐらい詰めなくてもポップでいいだろう”とでも言うように、さらりと形にしてみせた。不便覚悟でドアを取り去るなど、日本車ではほとんどあり得ないのだが……。便利さが何者にも優先する日本車、対してルノーは実用はそこそこでも見た目も走りも楽しい一台とした。

こうした考え方の違いは内外のデザインや色遣いでも顕著だ。特にレッドとダークブラウンのコンボネーションで非常に明るい色調であり、楽しい雰囲気を作り出している。2トーンカラーという外装色の組み合わせのうまさは“さすがフランス”と唸らざるを得ない。本当に都会的で嫌みがない。こういうクルマだからこそ“遊びに行きたい気分”が加速するのであろう。残念な点と言えば、今のところマニュアルミッションしかないことぐらいだがリーズナブルな価格はそれをカバーする魅力となるかもしれない。(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION
サイズ:全長3870mm全幅×1830mm全高×1840mm
ホイールベース:2310mm
車重:1470kg
エンジン:直列4気筒DOHC 1598cc
最高出力: 78kW(105ps)/5750rpm、
最大トルク:148Nm(15.1kg-m)/3750rpm
トランスミッション:5速MT
10・15モード燃費:データなし
価格:234.8万円
*問い合わせ:℡0120-676-365


評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2010.11.10|New Car Driving Data 2010

フォルクスワーゲン クロスポロ
なんちゃってSUV? ところが、走りも使い勝手も超一級品です!

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★★(極上の乗り心地がファン!)
目立ち度:★★★
インテリア洗練度:★★★★
デートカー度:★★★★
コストパフォーマンス:★★★
燃費:★★★★★

今年の輸入車NO.1の評価もあるほど出来の良いVWポロ。確かに出来の良さは国産同クラスであるトヨタ・ヴィッツ、日産マーチ、ホンダ・フィット、スズキ・スイフトなどと比べても一枚上の出来だと思う。走りの質感の感じ方は人によって違うが“とにかく一度乗ってみなさい”と自信を持ってお勧めできる物。そのベースモデルのボディにブラックのモールをストーンガードのように与え、コンパクトなボディをたくましくスポーティに見せているのが、このクロスポロ。このガードのおかげでオフロードだけでなく、駐車場などで不注意から起きるキズからもガードしてくれる。さらに一見、可愛らしいが質感のしっかりとしたアルミのルーフレールを装備していたり、15mmほどリフトアップした腰高な外見にしたりといろいろなSUVテイストをトッピング。また、専用にデザインされたメッキのグリルバー、黒いハニカム形状のエアインレットなど、スペシャル感が満載。ノーマルのポロのスタイルがあまりに優等生過ぎて面白みがないと感じるなら、クロスポロという選択は間違ってはいない。

ところが、このSUVっぽいスタイルに騙されオフロードとかフラットダートを走るとちょっと大変だ。これだけの出で立ちなのに足元を固めるタイヤは偏平率の高い215/40というロープロファイルタイヤで、バリバリのスポーツタイヤ。タイヤのサイドは薄っぺらでホイールまで70mmぐらいしかないから、ちょっとした突起物を踏んでも傷が付きそうだ。まあ、モンベルのトレッキングウエアにトッズのドラシューを合わせたような物だから、気を付けて歩きたい。早い話が、なんちゃってSUVではあるのだ。

しかし、オンロードを走らせるとノーマルのポロ以上に気持ちがいい。がっちりとしたボディに守られながら、スッと揺れが収まるような硬質感のあるサスペンションの味付けは小さいクルマの常識を越える仕上がり。おまけにエンジンがパワフルで普通に走っているときには不足を感じることはほとんどない。それから感心するのは燃費の良さ。スムーズにシフトアップしていく7速DSGミッションが組み合わされ、18.6km/Lを達成している。普通はこのカタログ数値の70%前後が実走燃費と言われているが、なんとポロはこの数値のままの燃費を叩き出してくれた。これが凄い。正直、国産コンパクトと比べると100万円ほど高価ではある。当然、これだけの金をかければ“良くて当たり前”かも知れないが、実際に乗ってみればその高さも納得できるかも……。とりあえず乗ってみてください。(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION
サイズ:全長4000mm全幅×1710mm全高×1505mm
ホイールベース:2740mm
車重:1470kg
エンジン:直列4気筒SOHCターボ 1197cc
最高出力: 77kW(105ps)/5000rpm、
最大トルク:175Nm(17.8kg-m)/1550~4100rpm
トランスミッション:7速DSG
10・15モード燃費:18.6km/l
価格:260万円
*問い合わせ:フォルクスワーゲン℡0120-993-199


評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2010.10.09|New Car Driving Data 2010

ホンダ フリードスパイク
遊び道具をいっぱいに積み込むための
絶品アイデア満載!

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★
目立ち度:★★★
インテリア洗練度:★★★★
デートカー度:★★★★
コストパフォーマンス:★★★★
燃費:★★★★

このフリードスパイクを始め、日産キューブなど国産のコンパクト・ミニバンに乗るたびに「スペースの使い方の上手さ」「アイデアの豊富さ」に感心させられる。小さなクルマの限られた空間に“どれだけ積み込むか”をやらせたら、日本は世界一の上手さを発揮し、フレンチやイタリアンもジャーマンも敵ではない。早速、その上手さをフリードスパイクで見ていくと、まず「26インチのマウンテンバイクがタイヤを外すことなく、サドルも下げることなくそのまま、コンパクトなボディに積み込める」ことが驚きだ。これは荷室フロアの一部を180度回転させることでカーゴルームのフロア高を変える「反転フロアボード」を採用したことで可能になった。さらに左右を分割してあるので、荷物の大きさや量により使い分けることもできる。ほかにもシートレイアウトを変更する際、リアシートの折り畳み操作がワンタッチで行える点も実に便利。

便利な機能はまだまだある。遊びの準備に活用できるビルトインテーブルに角度調節機構付のカーゴスポットライト、小物の収納に便利なリアサイドポケットやタイヤハウスに設けたサイドライニングトレイ、荷物の固定に便利なタイダウンフックなど、これでもかというぐらいに便利装備が満載。このクルマが“人にも荷物にもゆとりを確保”し“目的地で荷室を使って楽しく過ごす”ことを徹底追及している。スポーツメーカーのアシックスやアウトドア用品のコールマン・ジャパンなどと共同でキャラバンカーを開発していることでも性格や使い道がはっきりと見えてくる。そして「FREED Spike」という車名の由来だが「Free(自由な)+do(行動する)」にスパイクシューズのような「タフで機能的、遊び心のあるクルマ」という意味が込められていると言う。デートカーとしてもあらゆるシーンで活躍しそうだ。

そして最後のサプライズは、スパイクの燃費データ。東京から都内などの渋滞路を約50km、高速の休日渋滞約30km、総走行距離266.1kmを走り、使用燃料18.8l、実走燃費14.15km/l。10・15モード燃費が16.4km/lだから達成率86%と、かなり良好な燃費だった。(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION
サイズ:全長4210mm全幅×1715mm全高×1695mm
ホイールベース:2740mm
車重:1270kg
エンジン:直列4気筒SOHC 1496cc
最高出力: 87kW(118ps)/6600rpm、
最大トルク:144Nm(14.7kg-m)/4800rpm
トランスミッション:CVT
10・15モード燃費:16.4km/l
159.8万円(タイプC)
*問い合わせ:ホンダお客様相談センター℡0120-112-010


評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2010.09.28|New Car Driving Data 2010

プジョー3008
際立ったマスクと伝統の乗り味がMIXされたクロスオーバー

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★★(極上の乗り心地がファン!)
目立ち度:★★★★
インテリア洗練度:★★★
デートカー度:★★★★
コストパフォーマンス:★★
燃費:★★★

とにかく好き嫌いがはっきりと分かれるフロントマスクだ。口を大きく開けたようなフロントグリルは最近のプジョーの流儀に則ったモノだが、ミニバンのような大きなボディにそのデザインが与えられると押し出しはかなり強くなる。フェイス以外ではそれほど特異性はないものの、フロントデザインだけで目立ち度は急上昇する。そんな顔を持った「3008」は、プジョーのベストセラーハッチ「308」がベースとなっている。内容的に言えば最近流行の“クロスオーバー”だ。ワゴン、SUV、ミニバンなどのいいとこ取りで仕上げたモデルであり、際だった実用性、アイデアが目立つものではない。

しかし、細部を見るとスペース取りの上手さなど感心させられる部分がある。308に対して室内幅が75mmも拡大された居住空間は窮屈感を感じさせない。また、重要なラゲッジスペースだが、床面の高さを3段階に調整できたり、フラットで大容量の空間をシートアレンジによって生み出せるなど、実用を大切にするフランス車らしいアイデアも多いのだ。嬉しい装備としては標準装備の大型のパノラミックガラスルーフなどがスタイルのアクセントとなっている点も上げられる。ただ、こうした実用面では国産ミニバンもかなりレベルが高く、3008が大きくリードしているわけではない。

やはりデザイン同様に際立つのはBMWとの共同開発で仕上げたエンジンの力強さと、伝統的に“極上”と世界が認めた伝統の乗り心地の良さ。アクセルを踏んだ瞬間に心地よくパワーが盛り上がり、加速していく感じ。そしてフワフワでもガチガチでもない、絶妙な堅さの乗り心地。このセッティングこそ疲労感が少なく、しかしキビキビ感のある走りの味を作り出し、扱いやすいクルマとなった。

3008など4桁数字を与えた車は、プジョーのルールで言えば新しいコンセプトのクルマであることを示すもの。「伝統の走り」と「際立ったデザイン」の“プジョーらしさ”が、クロスオーバーには厳しい日本のユーザーにどこまでアピールするのだろうか?(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION
サイズ:全長4365mm全幅×1835mm全高×1635mm
ホイールベース:2615mm
車重:1540kg
エンジン:直列4気筒DOHCターボ 1598cc
最高出力: 115kW(156ps)/3500rpm、
最大トルク:240Nm(24.5kg-m)/3500rpm
トランスミッション:6速AT
10・15モード燃費:10.6km/l
価格:339万円(プレミアム) *問い合わせ:プジョー℡0120-840-240


評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2010.09.03|New Car Driving Data 2010

スバル レガシィ
3D画像処理でうっかりミスを防いでくれる先進システム

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★
目立ち度:★★★★
インテリア洗練度:★★★
デートカー度:★★★
コストパフォーマンス:★★★
燃費:★★★

“ぶつからないクルマ”ということで話題のスバル・レガシィ。その先進システムだが、ちょうど映画やテレビで増殖している3D的な画像処理によってクルマが障害物を判断し、衝突回避を行うという物だ。そのシステム名は「EyeSight(アイサイト)」。世界で初めて2個のカメラを使うことで立体的に前方の状況を把握し、障害物やクルマなどとの距離を判断しているために危険な場合は自動ブレーキで車両を停止させることだって可能だ。テスト試乗でも体験したのだが、前方に停止しているクルマに向かってハンドルだけを握り、ちょうど脇見をしながらノーブレーキで突っ込んでいくような運転をしても“このままでは衝突する”と判断した時点で自動的にブレーキが作動し、無事に停車した。ただ、ここまでなら従来のレーダー波によるシステムにも同じような機能を持つ物がある。

ところが、この3Dによるステレオカメラの認識能力のみで“全車速追従クルーズコントロール機能”まで可能にしたところが実は驚きなのだ。よくノロノロとした渋滞にはまったりしたとき“自動運転になったらな”と強烈に思うことがあるはず。そんなときに活躍するのが、このクルーズコントロールだ。時速0kmから100kmまですべての速度域で設定しておくと、まるで電車のように前の車両に引きずられるように加速したり、停車する。つまり、自動ブレーキ機能との相互機能によって前のクルマが加速すれば加速し、減速して止まればこちらも減速して止まるという“自動運転”を実現してくれたのだ。ブレーキを踏んだりすることでこのシステムは解除となるのだが、非常に効率よく加速や減速をこなすため、ムダなアクセル&ブレーキワークによる燃費悪化も防ぐことが可能だ。

注目すべきは、まだある。コンビニの駐車場などからバックで出ようとしたとき“ドライバーの勘違いでDレンジに入れてアクセル”を踏んでも、カメラが前方にある雑誌コーナーなど店内を確認しているため、前進しないのだ。

とはいえ、こうした先進のセーフィティ機能はあくまでもヒューマンエラーを補助する物。センターラインはきっちりと把握しているが、それによってステアリング操作も自動とはしていない。楽ちんな自動運転という考え方から生まれた物ではなく、あくまでもうっかりを最大限カバーしてくれる物だということは自覚しておいてほしい。見た目はオーソドックスなレガシィだが中身の凄さで注目度は高いし、ちょっと自慢したくなるクルマであることは間違いない。なにより、無事故で走ることは最高のドライブマナーだし、デートカーとしても十分に通用しそうである。(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION
サイズ:全長×4775mm全幅×1780mm全高×1535mm
ホイールベース:2750mm
車重:1520kg
エンジン:水平対向4気筒DOHC
排気量:2457cc
最高出力: 125kW(170ps)/5600rpm、
最大トルク:229Nm(23.4kg-m)/4000rpm
トランスミッション:CVT
10・15モード燃費:13.2km/l
価格:289.8万円(2.5iアイサイト)
*問い合わせ:スバルコール℡0120-05-2215

評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2010.07.30|New Car Driving Data 2010

日産 ジューク
際立つデザインで
激戦クロスオーバーを走り抜ける

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★
目立ち度:★★★★
インテリア洗練度:★★★★
デートカー度:★★★★
コストパフォーマンス:★★★★
燃費:★★★★


ジュークという車名はアメリカンフットボールなどのスポーツ競技で「ディフェンスを軽快にかわす」という意味に由来するというが、このクロスオーバーCARが氾濫する中で、日産のNEWクロスオーバーはどこまで軽快に走り回れるのか? そのコンセプトを耳にしたとき、驚いたのだが“ライバルはMINI”という思いの中で仕上げられたらしいのだ。今、流行というか氾濫気味のクロスオーバーモデル、要するに4ドアクーペ、ワゴン、SUVなどの要素が入り交じったジュークだから、ライバルとして定めたMINIとは同じセグメントにはないのだが、実はMINIのような絶対的な存在感、強烈な個性を持つという意味だとメーカーは説明する。正直、凄い目標だと思う。MINIと言えば世界中で絶大な人気を維持しているのは、走りの楽しさという漠然とした価値判断よりも“誰が見てもMINI”という唯一無二の個性的デザインの素晴らしさにある。他にもフィアット500やシトロエンDS3なども同じように、スタイル面でのアドバンテージが有るからこそ、世界中で売れている。ではジュークのスタイルはそれだけの強烈な存在感を放つことができているか?

そのひとつの尺度になるセールスだが、発表から2週間で7000台のバックオーダーを抱えることとなった。月販1300台だから、かなり好調と言っていい。購入者の8割が男性で中心となるのはやはり20代~30代ではあるが、一方50 代、60代がそれぞれ23%を占めるなど、かなり幅広い層から支持されている様子も見えてきた。

その最大の理由にはリーズナブルな価格と個性的なスタイルをあげる人が多いという。価格が安いことは重要な要因だが、それ以上に重要なのはスタイルといったソフト面の個性がアピールしたからだ。ここのところ国産車はスタイル面での魅力を完全に失っていたのだが、日産ジュークはデザインでサプライズを与えたことになる。ラリーカーのライトのレイアウトなどを参考にして仕上げられたというフロントマスクは、バンパーと一体化された丸型のヘッドランプと、フェンダー上のコンビランプの組み合わせが強烈なインパクトを与える。そしてフロントフェンダーとリアフェンダーが大きく膨らみ非常に力強いデザインとなり、スーパーカーのような派手さもある。インテリアに目を移せばインパネ周りはスポーツカーのようなデザインとレイアウト。センターコンソールはバイクの燃料タンクをイメージしているらしいが、シート同様、2トーンカラーでかなり目をひく配色となっている。はっきり言って好き嫌いはあるだろうが、注目度の高いスタイルと内装だということは間違いない。

ここに19km/Lという燃費も魅力として加わり売れているのだが、デザインの熟成度が低ければ、すぐに飽きられる。MINIほどの普遍性がこのデザインにあるのかが分かるまでにはもう少し時間が必要だ。(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION
サイズ:全長×4135mm全幅×1765mm全高×1565mm
ホイールベース:2530mm
車重:1445kg
エンジン:直列4気筒DOHC
排気量:1498cc
最高出力: 84kW(114ps)/6000rpm、
最大トルク:150Nm(15.3kg-m)/4000rpm
トランスミッション:CVT
10・15モード燃費:19.0km/l
価格:179万250円(15RX)
※問い合わせ:日産自動車 ℡0120-315-232

評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2010.07.09|New Car Driving Data 2010

BMW X1
クロスオーバーの中から
X1を選ぶ、その理由

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★
目立ち度:★★★★
インテリア洗練度:★★★
デートカー度:★★★★
コストパフォーマンス:★★★★
燃費:★★★


なんだか最近、クロスオーバーと言えば何でも解決する、みたいな雰囲気がある。確かに“異なる分野の物事を組み合わせて新しい物事を作り出す”というのは聞こえはいいが、行き詰まりや閉塞感からの逃げ道でしかないのでは……。耳障りのいい、いいとこ取りは結局すべてを失うような気もするが、それでも自動車メーカーは続々とクロスオーバーをデビューさせてくる。そうしたモデルのほとんどに共通するのはオフロードも走れるけどステーションワゴンのユーティリティもあるし、オンロードではスポーツカーのような走りをするうえに、街乗りにも似合う。いったい何者だよ、とツッコミどころ満載なのが流行の“クロスオーバー”なのだ。逆に言えば突出した能力を持っていない訳だが、では数多くのクロスオーバーの中から“何を基準に選ぶか?”だ。

今回のBMW・X1の武器と言えば“すべてがBMWだ”ということ。スポーティサルーン作りでは頂点にあると言っていいBMWの走りの味、クオリティ、そしてブランド力のすべてがX1にも備わっているという点が最大の魅力なのだ。これは試乗すればすぐに分かるのだが、BMW車には独得の走りの世界がある。ステアリングを切ると、ドライバーの意思に寸分違わぬラインを描きながら曲がっていく。アクセルを踏めば絶妙の間合いとパワーで気持ちよく加速し、ドライバーの思いどおりの速さをストレスなく実現する。“完璧なドライバーズカー”であることこそBMWの資格なのだ。当然、X1にもその味わいがある。車名が示すように1シリーズの基本コンポーネンツを使って作られたSUVなのだが、走りの味はスポーツハッチバックの1シリーズにも似た軽快さでBMW流儀を味わうことができる。と、ここまではBMWフリークがX1を納得するための理由。だがそれ以外の一般人には、さらにしっかりとした購入理由が必要だ。

その最大の理由は363万円という“BMWとしてはかなり格安”という価格になるだろう。この値段で見栄えのする一流ブランドのクロスオーバーが手にできるということは、悪くない理由だ。これに全幅1800mmに抑え、全高も1545mmとタワーパーキングにも入場可能なコンパクトで使いやすいボディサイズと“BMWに一回ぐらいは乗ってみたいから”という理由も加われば、まぁいいかなと思えるのに違いない……。(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION
サイズ:全長×4470mm全幅×1800mm全高×1545mm
ホイールベース:2760mm
車重:1560kg
エンジン:直列4気筒DOHC
排気量:1995cc
最高出力: 110kW(150ps)/6400rpm、
最大トルク:200Nm(20.4kg-m)3600/rpm
トランスミッション:6速AT
10・15モード燃費:11.4km/l
価格:363万円(sDrive18i)
*問い合わせ:BMWカスタマーサポート TEL:0120-55-3578

評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2010.06.10|New Car Driving Data 2010

アバルト500
街乗りもワインディングもオシャレにこなす
可愛いサソリ登場!

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★★
目立ち度:★★★★
インテリア洗練度:★★★★
デートカー度:★★★
コストパフォーマンス:★★★★
燃費:★★★


「俺はガレージにサソリを飼ってるぜ」。40代以上のクルマ好きになら、何を言っているのかすぐに分かるはず。実はイタリアのスポーツブランド、アバルトのマークがサソリであり、そこから生み出されるスーパーモデルはみんなの憧れだったからだ。ま、メルセデスのAMG、BMWのアルピナに匹敵するブランドか、それ以上の名門。もちろん現在もフィアットの傘下でアバルトはしっかりと生きていて、フィアット500をベースにアバルト500などがリリースされ、300万円あまりの高額でありながらヒットしている。

今時、スポーツモデルが・・・・・・。これはホンダのハイブリッドスポーツ、CR-Zとも共通する流れだが、CR-Zにはハイブリッドという時代との整合性があった。アバルトの整合性はと言えば、実はこれもエコなのだ。135馬力の直列4気筒1.4㍑DOHCエンジンはターボで武装され、強烈な走りが可能なのに、燃費はそれほど悪くない。もちろんワインディングをマジで走り込めば、コンパクトカーの燃費ではない。箱根走行テストでの実測だが6.2km/㍑ほど。スポーツカーだが1.4㍑のコンパクトカーとしては不満。しかし、一度ゆったりモードに高速や市街地を走れば平均でリッターあたり15㌔をクリアし、平均12㌔/㍑ほど。スポーツカーとすればかなりいいのだが・・・・・・。

その上で300万円だから装備も充実。ヘッドレスト一体型のレザースポーツシート、アルミペダルやボタンひとつで最大トルクが向上するなど数多くの本格的装備や7つのエアバッグやESP、EBD付きABSなど安全装備が標準装備され豪華。”小さなプレミアム”というスタンスも時代に合っている。そこにフィアット500に手を加えた何ともキュートな外観がプラスされる。エアロパーツの装着によってかなりスポーティなものに仕上げられているが、どこかに可愛らしさやんちゃさを感じさせる味付けがある。その仕上げレベルの高さは機能重視の空力チューンだけに留まらず、ファッション部品として通用するパーツの数々。フェラーリやポルシェのような定まった価値でなくても街でも十分に存在感を放つスポーツカーだ。あ、ミッションは今のところ5速MTしかないけど・・・・・。

SPECIFICATION
サイズ:全長×3655mm全幅×1625mm全高×1515mm
ホイールベース:2300mm
車重:1110kg
エンジン:直列4気筒DOHCターボ
排気量:1368cc
最高出力: 99kW(135ps)/5500rpm、
最大トルク:180Nm(18.4kg-m)/4500rpm
トランスミッション:5速MT
10・15モード燃費:データ未公表
価格:295万円
*問い合わせ:アバルトコールセンター℡0120-130-595

評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2010.05.10|New Car Driving Data 2010

三菱RVR
コンパクトSUVの優等生は抜群の
乗り心地とデザインがウリ

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★
目立ち度:★★★
インテリア洗練度:★★★
デートカー度:★★★★
コストパフォーマンス:★★★★
燃費:★★★★


三菱のクルマ、とくにSUVと呼ばれるタイプに乗るといつも強烈に感じることがある。それは“抜群に乗り心地がいい”と言うこと。RVRのように背が高く、重心も高くなるクルマは、ローリング(左右のグラつき)を抑えるために、サスペンションは引き締められ乗り心地はどうしても堅くなることが多い。RVRもそうなるはずだが、走り出してすぐに感じるのは「穏やかな乗り心地だな」という三菱車特有の利点。おまけにステアリングのフィーリングも、手応えが良く、コーナーでもノーズがスッと入り実にスムーズにコーナーをクリアする。この連続感を持った動きから背の高さを感じることもほとんどない。こうした手頃なサイズ感と乗り味の穏やかさのお陰で、ボディの四隅がはっきりと分かるため、彼女が運転を変わってくれる場合でもストレスを軽減してくれるはず。

このスマートな乗り心地を引き立てているのが、可愛らしいスタイル。RVRがヒットしている最大の要因はこのスタイルにもある。ボディじたいは3ナンバーに属するのだが、SUVとコンパクトカーを融合させたクロスオーバーデザインはボディをとてもコンパクトに見せる。バンパーや膨らんだフェンダーのデザインにはSUV的な力強さを漂わせながら、泥臭さも武骨さも感じさせない技ありデザインがデートカーとしての価値を大きくアップさせている。おまけにリーズナブルと来れば、これは無敵か? 気になるのは強烈な印象を残す「ジェットファイターグリル」だ。ギャラン・フォルティスやランサーで知られる大きく口を開けた表情だが、これをどう感じるかでRVRの評価もちょっぴり変わりそうだ。

SPECIFICATION
サイズ:全長×4295mm全幅×1770mm全高×1615mm
ホイールベース:2670mm
車重:1350kg
エンジン:直列4気筒DOHC
排気量:1798cc
最高出力: 102kW(139ps)/6000rpm
最大トルク:172Nm(17.5kg-m)/4200rpm
トランスミッション:CVT
10・15モード燃費:15.2km/L
価格:178.5万円(E・FF車)


評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2010.04.10|New Car Driving Data 2010

HONDA CR-Z
ホンダのスポーツマインドを
ハイブリッドで表現した新世代デートカー

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★
目立ち度:★★★★
インテリア洗練度:★★★
デートカー度:★★★★
コストパフォーマンス:★★★★★
燃費:★★★★★


時代の要請とはいえ、エコドライブというとチマチマとした節約ムードがいつでも漂ってしまう。そんな閉塞感をスッパリと取り払ってくれたのがホンダのハイブリッドスポーツ、CR-Zだ。このマツダ・ロードスターとほぼ同じコンパクトボディのスポーツモデルが売れている。3月現在、受注7000台を超え、納車は2~3カ月待ち。年齢構成を見ると子育てを終えた40~50代が35%、そして30代が35%とこの辺は“クルマの楽しさを知る世代への贈り物”というホンダの狙いどおりの構成比だ。ところが、驚くのはミニバンや軽自動車に傾倒していると思われていた20代独身男性、つまりゲイナー読者の世代が15%もいる。クルマ好きを公言出来ない時代と言いつつも“ハイブリッド”の一言と“本当にかっこよく、楽しい車”という要素があれば、スポーツカーだって売れるという証明になったわけだ。そういえばフィアット500のスポーツモデル、アバルト500の魅力的なスペックにオヤジ世代だけでなく、アラサー世代にも刺さっていることと似たような状況なのかも知れない。 ではCR-Zの楽しさとは? まず燃費がいいのだ。一般的にスポーツカーといえば、ガソリン食いの象徴。ところがいま、BMWやポルシェ、フェラーリまでもがハイブリッドスポーツカーを投入する時代。そんな中でCR-Zは“ハイブリッドをエコで終わらせない”と言うホンダの主張を具現化し、10・15モード燃費で25km/L(CVT)を達成している。実用燃費だが、ワインディングや高速を含んだ35キロほどの試乗ルートを心から楽しんで14.2km/L。カタログ燃費の50%以上の数値を走りを楽しんだ上で維持したのだから上出来。この好燃費を達成した最大の要因は、「SPORT」「NORMAL」「ECON」の3つの走行モードを選択できるホンダ初の3モードドライブシステムだ。メーター横に並んだセレクトスイッチはワンタッチで素早く切り替え可能。走りを楽しむ時だけ、トルクがどかんと出てくるスポーツモードをセレクト、それ以外は市街地などで有効なノーマルか、徹底したエコモードで燃費を稼ぐ。こうしたハイブリッドとスポーツカーをドッキングさせたシステムによって“スポーツカーに乗る罪悪感を払拭”してくれた。

もちろん、走らせてみるとステアリングを切っただけ、スッスッスッと鼻先の方向が気持ちよく変わり、あたかもターボチャージャーのごとくモーターのアシストを受け、力強く加速するフィーリングは完璧なライトウエイト。挙動のすべてが手の中にあるその感覚はBMWミニクーパーSのような感覚でウキウキしてくる。自由自在に操れるという征服欲、そしてハイブリッド車であるという世間への言い訳を両立したスポーツカー。こいつなら“走り屋”には見られないから、デートカーとしても活躍してくれる。

SPECIFICATION
サイズ:全長4080mm全幅×1740mm全高×1395mm
ホイールベース:2435mm
車重:1160kg
エンジン:直列4気筒OHC 1496cc
最高出力: 83kW(113ps)/6000rpm
最大トルク:144Nm(14.7kg-m)/4800rpm
モーター最高出力:10kW(14ps)/1500rpm
モーター最大トルク:78Nm(8.0kg-m)/1000rpm
トランスミッション:CVT
10・15モード燃費:25.0km/L
価格:226.8万円(β)


評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2010.03.10|New Car Driving Data 2010

BMW 5シリーズGT
BMWのブランド力と伝統の走りで
作り上げた新ジャンルのスポーツモデル

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★★
目立ち度:★★★★
インテリア洗練度:★★★
デートカー度:★★★★★
コストパフォーマンス:★★
燃費:★★


ベースはBMW5シリーズだが、そのスタイルのジャンルを特定できない。セダン、SUV、ワゴン、ミニバン、クーペなどといった従来のセグメント分けでは規定できないスタイルなのだ。「セダンやツーリング、クーペ、SUVなどのさまざまな要素を融合させたもので、新ジャンルを作るマルチパーパスなクルマ」とメーカーは語るが、まだなじめないのが正直なところ。しかし、最近ではアウディA5スポーツバックや日産のスカイラインクロスオーバーなど、従来のセグメントには分類できないクルマがデビューしてきている。無理矢理に規定するとしたら“4ドアクーペ”か。とりあえずマルチパーパスの実力拝見となるが、さすがに4.4㍑V8型エンジン搭載で、1千万円オーバーのBMW。強烈な加速感やハンドリングの切れのよさはBMWのスポーツセダンの方程式どおりでまったく期待を裏切らないというか、期待以上。ボディの大きさを感じさせないフットワークの良さに大満足。 さらにベースの5シリーズ同様、全幅が1900mmとなっているため車内もゆったりと座れる。唯一気になる点といえば、クーペスタイルだけに天井が低めで少し圧迫感を感じることと、小さなリアガラスよる後方視界の狭さぐらいだ。ま、スタイリッシュなクーペにもステーションワゴンにも見える斬新さと天秤に掛けるほどのネガティブ要素ではないと思うがどうだろう。

ちょっと楽しい仕掛けはテールゲート部分がトランクのように開けることも、ハッチバック車のように開けることもできるツイン・テールゲートというあたりか。使い勝手から見ても良いアイデアであると同時に、ちょっぴり人に見せたくなる自慢ポイントにもなりそう。BMWはスポーツセダン、と言う人がちょっと目先を変えるときにはいい選択肢となりそうだが、リーズナブルなモデルでも878万円。3シリーズベースで400万円前後なんてクロスオーバーモデルがでたらデートカーとしても現実味がでてくるのだが……。 スタイリッシュな外観の割には室内空間には十分な広さが確保され、後席に座っても足元には余裕がいっぱいだし、天井の形状を工夫することによって頭上にも余裕を生み出している。この後席は左右独立してリクライニングすることや前後100mmのスライドが可能だ。搭載エンジンは2機種でいずれも高精度ダイレクトインジェクションを使った直噴&ツインターボ仕様とされ、直列6気筒3.0リッターのDOHCにはバルブトロニックも採用された。またV型8気筒4.4リッターも搭載される。

SPECIFICATION
サイズ:全長5000mm全幅×1900mm全高×1565mm
ホイールベース:3070mm
車重:2020kg
エンジン:V型8気筒DOHC 4394cc
最高出力: 300kW(407ps)/5500rpm
最大トルク:600Nm(61.2kg-m)/1750~4500rpm
トランスミッション:8速AT
10・15モード燃費:7.4km/L
価格:1114万円(550i)


評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2010.02.10|New Car Driving Data 2010

ルノー カングー
極上の乗り心地を手に入れたガテン系フレンチ

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★★
目立ち度:★★
インテリア洗練度:★★★
デートカー度:★★★
コストパフォーマンス:★★★★
燃費:★★★


フレンチワゴンとは言うものの街で見かけてもそれほど注目を浴びるわけではない。はっきり言って“知る人ぞ知る”のハイトワゴンだ。が、その愛らしいスタイルが受けているのだろうか、日本で販売されるルノーブランドでもっとも売れているのがカングーなのだ。このヨーロッパでもこの手のワゴンではトップシェアを誇り、パリの街角などでもしょっちゅう見かける。そのコンセプトは“LUDOSPACE(ルドスパス:遊びの空間)”。エンスーっぽく解説すると、ラテン語で「遊び」を意味する“LUDOS”とフランス語の「空間」を意味する“ESPACE”の合体造語と言うことらしい。つまり商用と言うより、お遊びのクルマとして生まれてきたようなのだ。

どこが遊びに通じるかと言えば広々としたラゲッジスペースの凄さ。両側スライド式のリアドアの使いやすさに加え、観音開きのリアハッチを開けると高い天井のスクエアなラゲッジスペースが出現。単身者引っ越しに使えるほど広いし、他にも容量たっぷりのオーバーヘッドコンソールなど入れ物が山のようにある。ボード、スキー、フィッシング、MTBなどどんなアウトドアにもまず困ることはない。もし近くにディーラーがあるなら、ぜひその凄さを実際に確認して欲しい。で、そのついでに試乗すれば今度は“いかにもフランス車らしい”抜群の乗り心地に驚くはず。走り出した途端にソフトこの上ないというか、乗ったことはないがまさに“空飛ぶ絨毯”。ギクシャク、ガタピシとは無縁のフワッとシートごと包み込まれたような乗り心地の気持ちのいいこと。おまけにボディカラーなんかも「Volga Bleu(ボルガブルー=ボルガ川の青)」とか「Blanc Glacier(ブラン グラシエ=氷河の白)」といったか感じで洒落ている。国産車がこんなネーミングならダサさの極みだが、本場フレンチならガテンなクルマでも許せる。この一台、デートカーだけでなく仲間作りのツールとしても最高かも知れない。

SPECIFICATION
サイズ:全長4215mm全幅×1830mm全高×1830mm
ホイールベース:2700mm
車重:1460kg
エンジン:直列4気筒DOHC 1598cc
最高出力: 78kW(105ps)/5750rpm
最大トルク:148Nm(15.1kg-m)/3750rpm
トランスミッション:4速AT
10・15モード燃費:データなし
価格:229.8万円


評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2010.01.09|New Car Driving Data 2010

VW GOLF GTI
肉食系? 草食系?どちらも気取れるホットハッチ

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★★
目立ち度:★★★
インテリア洗練度:★★★★★
デートカー度:★★★
コストパフォーマンス:★★★
燃費:★★★★★


アウトバーンの追い越し車線を走れる唯一の小型車! そんな形容句と共に1976年、衝撃のデビューを果たしたのが初代ゴルフGTI。世界中の若者がこのスーパーゴルフに憧れ、各メーカーは競って類似のホットハッチを投入。“GTIセグメント”というカテゴリーまで生み出したこの特別な存在は正常進化を続けながら、現在まで生き残っている。というかヨーロッパには、まだまだGTIのようなホットハッチを支持し、スペシャルな走りを楽しんでいる人たちがかなり多くいるのだ。
一方、日本ではいくら“ポルシェを凌ぐパフォーマンス”などとインプレッションを伝えたところで振り向いてくれるのはVWゴルフフリークか走り屋さんぐらい。確かに、こいつを箱根のワインディングなどに持ち込んでワインディングを攻めると抜群の安定感を持ちながら、鉄壁の速さを見せつける。が、それは憧れや購入動機の要素にはなりにくい。で、他に日本ならではのセールスポイントを探すと、ホットハッチらしからぬ草食系の一面を持っているところ。なんと静粛性、環境性能がヨーロッパでも高く評価され、211psの最高出力を発生しながら、13km/LというGTI史上最高の低燃費を実現。肉食系をも納得させる超一級の動力性能と、地球に優しい環境性能の両立はゴルフGTIの真骨頂だ。もちろんこの性格を堪能するためにはドライビングの腕がなければいけないが……。

SPECIFICATION
ホイールベース:2575mm
車重:1400kg
エンジン:直列4気筒DOHCターボ
最高出力: 155kW(211ps)/5300~6200rpm
最大トルク:280Nm(28.6kg-m)/1700~5200rpm
トランスミッション:6速DSG
10・15モード燃費:13.0km/L
価格:366万円

評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2009.12.10|New Car Driving Data 2009

プリウスVS.インサイト
どっちが勝った!? 実用燃費比較

ゲイナーの採点「プリウス」
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★
目立ち度:★★★★
インテリア洗練度:★★★★★
デートカー度:★★★
コストパフォーマンス:★★★★
燃費:★★★★★

ゲイナーの採点「インサイト」
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★
目立ち度:★★★
インテリア洗練度:★★★
デートカー度:★★★★
コストパフォーマンス:★★★★★
燃費:★★★★★

日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞のトヨタ・プリウスとRJCカー・オブ・ザ・イヤー受賞のホンダ・インサイト。ま、それぞれの協会に所属するジャーナリストたちの絶妙なバランス感覚には感動すら覚えるが、結局、どっちがいいの? と言う話だ。そこで今回は“燃費にこだわり”全行程350㌔ほどのロングドライブでチェックしてみた。最初に断っておくが、両車を走らせた距離はほぼ同じだが、日時や天候、ドライビングには多少の差があるため、厳密な比較にはならない。とにかく“普通に普通に走った”結果だ。 まずトヨタ・プリウス(グレードS/220万円)は全行程351.6km。ハイウエーは60%、流れのいい田舎道20%、市街地並び渋滞が20%という割合で、平均燃費23.8km/リットル。当日の消費燃料は14.77リットルだから1リットル120円で計算すると1772.4円。

一方のホンダ・インサイト(グレードG/189万円)は全行程353.2km。ハイウエーは70%、流れのいい田舎道10%、市街地並び渋滞が30%という割合で、平均燃費21.2km/リットル。当日の消費燃料は16.66リットルだから1リットル120円で計算すると1999.2円。 専門誌などが、腫れ物に触るように行った燃費競争の数値では30km/リットルなんてざらだが、今回はあくまでも普通に使った結果だ。プリウスの10・15モードは35.5km/リットル、インサイトは30.0km/リットル。カタログ数値の7割が実用燃費だから、プリウスはわずかに下回り、インサイトはわずかに上まわったことになるが、燃費自体はプリウスの勝ち。しかし、車両価格ではプリウスが31万円高。この価格差を350㌔走行して226.8円しか違わない燃料代でプリウスが埋め合わせるためには478万㌔あまり走らなければ行けないことになるから、リーズナブルという観点ではインサイトの勝ち。

では今まで計測してきた“燃費がいい”と言われているコンパクトカーの実走燃費と比較するとどうなるか? フィアットのチンクエチェント15.6km/リットル、日産キューブ14.2km/リットル、マツダ・デミオ15.4km/リットル、ホンダ・ライフ16.2km/リットル(すべて編集部実測値)などからすれば、やはりハイブリッドの燃費の良さが際だつ。仮にマツダ・デミオで350㌔走ったばあいの使用燃料は22.7リットル、燃料代は2724円となる。プリウスで952円、インサイトで724円のお得となる。ハイブリッドならドライブ途中のランチにちょっぴりゆとりが生まれるわけだ。

TOYOTA PRIUS SPECIFICATION
全長:4460mm 全幅:1745mm 全高:1490mm
車両重量:1350kg 
エンジン種類:水冷直列4気筒DOHC 
排気量:1797cc 
最高出力:エンジン( 99ps)+モーター(82ps)システム出力136馬力 
10・15モード燃費:38.0km/リットル 
価格:220万円(S)

HONDA INSIGHT SPECIFICATION
全長:4390mm 全幅:1695mm 全高:1425mm
車両重量:1190kg 
エンジン種類:水冷直列4気筒DOHC 
排気量:1339cc 
最高出力:エンジン( 88ps)+モーター(14ps)システム出力98馬力 
10・15モード燃費:30.0km/リットル 
価格:189万円(G)

評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2009.11.10|New Car Driving Data 2009

MINI クラブマン
胴長ルックでオシャレ感がアップ!?

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★
目立ち度:★★★★★
インテリア洗練度:★★★★★
デートカー度:★★★★★
コストパフォーマンス:★★
燃費:★★★★

日本では“3ドアハッチバックは売れない”と思いこんでいた人々にショックを与えたBMWのミニ。オールドミニのデザイン・テイストを現代風に解釈し、生まれ変わったニュー・ミニは、日本はもちろんのこと世界的な大ヒットになり、その勢いは現行の2世代目モデルでも衰えてはいない。そこに追加されたのが胴長のワゴンモデル、クラブマンだ。Bピラーから後ろのボディをハッチバックよりホイールベースで80㎜、全長ではなんと235㎜延長して完成したのが独得の胴長スタイル。そのダックスフンドのような愛くるしいボディは豊かなファッション性さえも兼ね備えている。青山や原宿あたりの路地をちょこまかと走っている姿はほほえましいと同時に強烈な存在感を感じる。さらにリアゲートはオールドミニ時代のワゴンモデル、カントリーマン&トラベラーなどに習って観音開きと来ているから、荷物の積み卸しなどでも目立つ演出となる。もちろんワゴンだからハッチバック・モデルより拡大された荷室の使い勝手は向上している。が、トランク容量は260リットルで、後席を倒すと930リットルという数値でそれほど自慢できるレベルではない。ベースがミニマムなだけに“ようやく普通になった”程度と考えたい。

ホイールベースが延びて良かった点と言えば、ちょっと狭めだったリアシートに大人2名がくつろぎながら乗れること。ヨーロッパでは大人2名に子ども1人の3名乗車が法規的に許されているほどだ。さらにリアシートへの乗降性を向上させるため、マツダRX-8と同じように運転席側に後方へと開く小さなリアドアを設けた。当然、乗り降りやリアシートへの荷物の投げ入れなどの実用性は大幅に向上したし、リアドア同様にデザイン上の強烈な演出にもなっている。

パワーユニットやギア比はハッチバックと同じだが、少しチューニングを変更。ワゴン化によって50kgほど増えたボディでも燃費や走りで物足りなさを感じさせないためのチューニングとなっている。またホイールべースの延長は前後の揺れ、ピッチングを低減させ、直進安定性も向上。ハッチバックのゴーカート感覚は少しだけスポイルされたが、乗り心地は確実に良くなっている。ミニ・ファミリーの中でもっとも注目度の高いスタイルは最先端のファッションストリートだけでなく京都のような古都、ビジネス街と、どんな街角でも似合いそうだ。唯一のウイークポイントは“ちょっぴり高価”と言うところか。

SPECIFICATION
サイズ:全長×3935mm全幅×1685mm全高×1440mm
ホイールベース:2545mm
車重:1220kg
エンジン:水冷直列4気筒DOHCエンジン
排気量:1598cc
最高出力: 120ps(88kw)/6000rpm
最大トルク:16・3kgm(160Nm)/4250rpm 
10・15モード燃費:18・0km/リットル
車両本体価格=287万円(クーパー)

評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2009.10.10|New Car Driving Data 2009

アルファ・ロメオMITO
ベイビーアルファは刺激たっぷり!

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★
目立ち度:★★
インテリア洗練度:★★★★
デートカー度:★★
コストパフォーマンス:★★★
燃費:★★★★★

ハイブリッド車絶対優位の日本マーケットで、スタイルや走りのことばかり声高に言うのはいかがなものか…。なんて冷静を装っている場合じゃないと思わせてくれるのがアルファ・ロメオの末弟、ミトの存在だ。MiToと表記されるネーミングは、デザインや開発を担当したアルファ・ロメオのミラノ本部から取った「MI」と、生産したトリノから取った「TO」を結びつけたと言うあたりからして、ちょっぴりオシャレなエピソード。この辺のうんちくを助手席の彼女に話してあげるのもちょっと楽しい。そのスタイルの基本にあるデザインはアルファ・ブランドのアイコンと呼ばれているスーパースポーツ、8C コンペティツィオーネの血統を引き継いでいる。が、この辺のエンスー話をごちゃごちゃ言うより、ミトの愛嬌あるフロントマスクと丸みを帯びたボディ・ライン、さらに元気なホットハッチらしいスポーティなスタイルを見るだけで、このデザインの良さが理解できるはず。もし鮮やかなアルファレッドをセレクトし、夜の東京を走ったら確実に注目を浴びる。クロームリングの縁取りがあるヘッドライトとLEDテールランプが個性的な表情を見せてくれている。VWゴルフの優等生的な澄ました表情と比較するとかなりいたずらっぽい表情を見せていて、市街地はもちろんのこと、郊外の景色の中でも周囲を楽しくしてくれるデザインだ。実はこの表情は今後のアルファ・デザインをリードするもの。間もなく新しくなる147(名前は149に変わる)のフロントマスクもこのデザインテイストを採用している。

アルファと言うか、イタリア車のもう一つの楽しさはドライバーコンシャスにデザインされたインテリアデザイン。高級感あるアルミ製スポーツペダル、サポート感抜群のスポーツシートが華やかなインテリアの中できっちりとアクセントとなっている。国産車のハッチバックでは感じることが少ない、良質なデザインがドライブデートを楽しくしてくれるし、どこから見ても十分にファッションツールとして通用する。このデザインだけでも結構満足できるのだが、走らせてもきっちり楽しい。

ラインナップで見ればアルファ147よりもさらにワンクラス下のモデルで愛称は“ベイビーアルファ”。ボディはコンパクトであり基本プラットフォームはフィアットのグランデプントを採用している。さらにサスペンションなど多くの部分をフィアット系のモデルと同じ形式だが、味付けはアルファらしいスポーティなチューニングを数多く施している。ステアリングもクイックな味付けだし、より大径なディスク・ブレーキによって制動能力も上がっている。

もっとも刺激的な装置は運動性能(Dynamic)、市街地(Normal)、安全性(All weather)の3モードからドライバーが選択でき“キュートな上にめちゃ速い!”走りを実現している。この辺は一人の時の楽しみとして取っておきたい性格かも知れない。おまけに燃費だが6速MTと言うこともあり、そこそこ楽しみながらロングドライブを楽しんでも12km/リットルあたりはクリアできる。さて残る問題は6MTのみしか導入されていないと言うこと。腕を磨くか、2ペダル仕様のセレスピード導入を待つか、ちょっと悩ましい。

SPECIFICATION
サイズ:全長×4770mm全幅×1720mm全高×1475mm
ホイールベース:2510mm
車重:1220kg
エンジン:直列4気筒DOHCターボ
最高出力: 114kW(155ps)/5500rpm、
最大トルク:201Nm(20.5kg-m)/5000rpm
トランスミッション:6速MT
10・15モード燃費:データ非公表
車両本体価格=285万円

評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

2009.09.10|New Car Driving Data 2009

LEXUS HS250h ハイブリッドの静粛性と広い極上快適キャビンに注目

レクサス初のハイブリッド専用モデル、HS250hが大人気だ。12年前、今ほど環境がブームになっていない頃に手塚治虫の「リボンの騎士」をCMキャラクターとして登場した世界初の量産ハイブリッドカー、初代プリウスは決してカッコいい存在ではなかった。むしろ“燃費を気にするなんて貧乏臭い”という意見もあったほど。またバッテリーを交換すると40万円の出費になるなど、燃費の良さだけで購入費用や維持管理費の出費は取り戻せない、とも言われていたのだ。当然、現在のプリウスが抱える“8カ月納車待ち”などという状況は想像すら出来なかった。それが今、ハイブリッドカーでなければクルマではないような風潮まである。中には購入したばかりのプリウスを中古車市場に流しただけで30~40万円儲かるなんて業者まで現れたのだから何のための環境対応車、正義の味方なのか?

そんな状況の中、レクサスからハイブリッド専用モデル、HS250hが登場し、今度はメルセデスやBMWに対向するプレミアム・ブランドとしてさらに成長しようというわけだ。レクサスのある営業マンは「“プリウスは納車待ちが長いからこちらに来ました”というお客様までいらっしゃいますよ」と話していた。つまり、価格を度外視してもとにかくハイブリッドが欲しい、と言うユーザーが発売直後からディーラー押し寄せて、月間販売目標500台という控えめな台数も手伝い、こちらにもバックオーダー6カ月という状況。エコカー減税など、強い追い風が吹くなか、ハイブリッドカーバブルとも言える状況は他のプレミアム・セグメントにも影響を与え、今後はメルセデス、ポルシェ、BMWなど名だたるブランドが次々に参入予定だ。パイオニアであるレクサスはここでしっかりとした商品性を確立することで後続のメーカーとの差別化を図り、一歩リードしようと考えているようなのだが、果たしてHS250hの実力は? 車両価格は395万円から535万円。装備品や諸経費を含めると最低でも500万円近くの出費だからかなりの高額車だ。

まずスタイルだが同じレクサスのエントリーモデル、ISよりはコンサバというか、かなり普通で素っ気ない。スタイリッシュと言うことで言えばISには敵わないだろうし、もし普通のガソリン車であったならば、注目度はかなり低くなるデザインはちょっと残念。レクサス初のハイブリッド専用車という触れ込みがなかったら辛いかも知れない。

ただ、外見のデザインを除けばパッケージングは良好でウインドーも大きく、全長に比べキャビンの割合も大きい。そしてスクエアなボディはいかにも運転がしやすそう。事実、ちょっと重めのドアを開けて乗り込むと、レクサスらしい高級感あるインテリアが迎えてくれる。インパネのデザインも年寄り臭さはなく、デートカーとしても十分に通用するほどクリーンなデザインであり、彼女との話のネタになるほどの斬新さがある。おまけに全長4.7mのFFセダンということで居住性はかなりいい。ルーフが高く、乗降性もよく、乗り込めば広々とした後席スペースも含めて、大柄な大人4人が楽に寛げる。この広々とした室内は友人たちとのゴルフなどでは特に重宝するはず。友人たちと交通費をシェアすれば負担が軽減され、喜ばれること確実。ハイブリッドカーは大きなバッテリーをトランク周辺に設置するという構造的なハンデを抱えているが、そんな泣き所も解決され、トランクスペースには9.5インチのゴルフバッグが4個入る。唯一、リアシートの背後にバッテリーを積んでいるためトランクスルーは不可能。ま、トランクスルーの使用頻度を考えれば問題ないかも知れない。

さてHS250hに積まれているシステムはアメリカ向けのトヨタ・カムリハイブリッドのものを移植したものであり、全体の印象とすればプリウスやレクサスGS&LSハイブリッドなどと同じフィーリングの範疇にある。いかにもハイブリッドらしく、静かであり、アクセルを踏み込めば滑らかな力強さを伴いながら加速していく。広く居心地のいいキャビンは静粛そのもので“ハイブリッドの価値”を強烈に感じ取ることが出来る。この静かさがあれば別にスポーティな走りなど敢えて行わなくとも“極上の快適”だけで満足できる人がいるかも知れない。足回りなどは標準仕様とちょっと硬めのチューンを施したスポーティな仕様とがあり、タイヤも17インチ仕様と18インチ仕様がセレクトできる。が、ハイブリッドカーであまりガツガツ走るのも本末転倒と考えるならばもっともリーズナブルな仕様が十分。静かで快適、そしてブームのハイブリッドカーに乗ると言うことにクールさを感じるならば現状では最良の選択枝に入る一台だろうが、スタイルの素っ気なさは我慢しなければいけない。おまけにBMWの3シリーズやメルセデスベンツ・Cクラスを考えていたゲイナー世代にとって「ハイブリッドカーだから」と言う理由だけで心変わりをさせるだけの力となるだろうか。とりあえずデートカーとして、このスタイルにはちょっと不安が残る。

SPECIFICATION
サイズ:全長×4700mm全幅×1785mm全高×1505mm
ホイールベース:2700mm
車重:1640kg
エンジン:直列4気筒DOHC
最高出力: 110kW(150ps)/6000rpm、
最大トルク:187Nm(19.1kg-m)/4400rpm
モーター:105kW(143ps)rpm、
最大トルク:270Nm(27.5kg-m)
トランスミッション:CVT
10・15モード燃費:23.0km/リッター
車両本体価格=395万円~

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★
目立ち度:★★
インテリア洗練度:★★★★
デートカー度:★★
コストパフォーマンス:★★★
燃費:★★★★★

評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

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