2012.01.10|New Car Driving Data 2012

スズキ スイフト スポーツ
走れば楽しさ伝わる
ホットハッチの代表格

ゲイナーの採点
ファン・トゥ・ドライブ度:★★★★★
目立ち度:★★★
インテリア洗練度:★★
デートカー度:★★★
コストパフォーマンス:★★★★
燃費:★★★★

スズキのスイフトと言えばヨーロッパを始め、中国、インド、そして日本でも大人気となったグローバルカーだ。軽自動車の専業メーカーのようなポジションに置かれがちなスズキが、“世界レベルのコンパクトカーだって作れる”ことを世界に対して証明したハッチバックモデルと言える。昨年、2世代目のモデルが登場するとヨーロッパを中心に注目度はさらにアップし、関心度の高さをあらためて証明した。そして、次なるモデルの登場が待たれていたところにデビューしたのが、このスイフトのスポーツバージョン「スイフト スポーツ」だ。ヨーロッパでは、スポーティな“ホットハッチ”は高い人気を誇っている。もともと良くできたスイフトのホットバージョンということで、20代のユーザーを中心に期待度は高まっていた。

一方、日本ではフィットやヴィッツなどのハッチバックモデルと言えば燃費優先系のグレードが人気で、走りをイメージするモデルはいまひとつ。ホットハッチの需要は残念ながらミニバン天国の日本市場では、かなりの少数派。ところが、スイフト スポーツだけは少し違っていて、人気モデルのひとつとなっている。今でも旧型モデルがたくさん走り回っているし、今度のニューモデルも関心が高い。そんな日本の状況がミニバン一辺倒ではないことに少しだけ安心しながら、走りの楽しさはどんな物なのかを理解するために新型のスイフト・スポーツを走らせてみる。

日本では走りの楽しさ=飛ばすこと、のように思われる。が、本当に良くできたクルマというのは走り出しただけで“良さ”が分かる。よく“タイヤがひと転がりするだけで善し悪しが分かる”と言う表現を使うが、スイフト スポーツはまさに良さが一発で伝わってくる。アクセルを踏み込めば、軽やかなエンジン音と共にぐいぐいと加速していく。コーナリングに突入すると今度は“まるでバターナイフでバターを削り取るように”弧を気持ちよく描いていく。ブレーキも何の不安なく気持ちよく“グッと腰を落とすように”効いてくれる。文字にすると、かなりかっ飛ばさないと、この感触は感じられないように思うだろうが、この軽快な動きは市街地でも十分に味わえるのだ。ガチガチにサスペンションを固め、タイヤを太くして“これこそスポーツ”と叫んでいるようなクルマ作りではない。誰でもが分かりやすく“いつでも楽しいクルマ”に仕上げ、おまけにとても上質な味わいも備えられているのがスイフト スポーツなのだ。この走りの味わいはホットハッチの本場、ヨーロッパでの作り込みが効いているのだろう。まさに、空から降ってくるパイロンを軽快にくぐり抜ける、あのテレビコマーシャルのようなキビキビとした走りを可能にしている。

ライバルであるMINIクーパーやアバルト500と同質のフィーリングを持っている。ただ、少し残念なのはホットハッチに必要不可欠な外観やインテリアの雰囲気作りが不足している点だ。エクステリアもインテリアもレイアウトもごくごく普通。悪くはないが、走りの楽しさを表現し切れていない。ゴルフGTIのようにグリルなどに差し色を入れたりすることもなく、ただ“分かりやすいスポーツ風”で飾るだけ。インテリアもシート形状が野暮ったかったりと雰囲気作りがちょっと残念。ま、それでも100万円台でこれだけの楽しさが買えるとなれば、まずは合格。口の悪い人は“プアマンズMINIクーパー”などとも呼ぶが、これほどの走りを見せてくれる実力があれば代用品的な扱いはスイフト スポーツにふさわしくはない。(取材:佐藤篤司)

SPECIFICATION

サイズ:全長3890mm×全幅1695mm×全高1510mm
ホイールベース:2430mm
車重:1050kg
エンジン:直列4気筒DOHC 1586cc
最高出力: 100kW(136ps)/6900rpm、
最大トルク:160Nm(16.3kg-m)/4400rpm
トランスミッション:6MT
10・15モード燃費:15.6km/l

価格:168万円(6MT)
問い合わせ:スズキTel0120-402-253

評価項目の基準
ファン・トゥ・ドライブ度:走りの楽しさ。快適気持ちのいい走り度でもある。さらに彼女に運転を任せられるかなども評価。
目立ち度:街中などでの視線の集中具合など話題性や注目度を評価
インテリア洗練度:インテリアのデザインや質感、居心地の良さなどを評価
デートカー度:デートカーとしての役割。女性に人気があるか関心を示して貰えるか?
コストパフォーマンス:お買い得度、ランニングコストなどを総合的に評価
燃費:そのセグメントに置いて燃費の良さ、環境性能をどれほど気にしているかを評価
★5つがフルマーク

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